選手、監督としてCLを制覇した史上7人目の名将ジダン 至高の“ダブル”を達成した偉大な6人とは
クライフ氏をはじめ、宿敵バルサを率いた3人の指揮官がその名を刻む
ジネディーヌ・ジダン監督率いるレアル・マドリードは通算11度目のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇を成し遂げた。今年1月からチームの指揮を急きょ任された指揮官だが、選手時代に続き監督としても欧州制覇を経験した。UEFA公式サイトによると、選手、監督の両方で優勝を経験したのは史上7人目で、3月に死去したヨハン・クライフ氏ら錚々たる顔ぶれに並んだ。
28日のCL決勝アトレチコ・マドリード戦、レアルは前半15分に主将のDFセルヒオ・ラモスが先制点を挙げたものの後半34分に同点に追いつかれて延長戦、そしてPK戦まで持ち込まれる死闘となった。しかし試合中に足を痛めたFWギャレス・ベイルとFWクリスティアーノ・ロナウドを含めた5人全員がPKを成功させ、ジダン監督は就任半年での戴冠を果たした。
選手と指揮官の両方でCL優勝を果たしたのはジダン監督で7人目となったが、過去の先人には偉大な名前が並ぶ。まずは1950~60年代のレアル黄金期を支えたミゲル・ムニョス氏だ。選手、監督時代それぞれ2度も美酒を味わった。同じ60年代ではイタリアの名将ジョバンニ・トラパットーニ氏が、現役時代にACミランで2回、監督としては1984-85シーズンにユベントスで優勝を経験した。
レアルの宿敵バルセロナに縁のある人物は3人いる。まずはクライフ氏だ。トータルフットボールの申し子として知られた「フライング・ダッチマン」は、選手として70-71シーズンからアヤックスの欧州3連覇に貢献。監督としては『ドリームチーム』を築き上げたバルセロナで、91-92シーズンにクラブ史上初となるビッグイヤー獲得をもたらした。
ドリームチームの一員だったジョゼップ・グアルディオラ氏は古巣の指揮官に就任し、唯一無二のポゼッションサッカーで2008-09、10-11シーズンと二度のCL優勝を経験した。そのペップの前にバルサの監督を務めたフランク・ライカールト氏も、指揮官としてFWロナウジーニョらを率いて05-06シーズンに優勝を経験。選手としてはミランで88-89と89-90シーズンの2度、アヤックスで1度(94-95)経験しており、7人のなかではクライフ氏と並んで、選手として最多の優勝経験数となる。