「もうピピではなくなった」 中井卓大、レアルBチームの親善試合出場で実況も成長に着目
日本人MF柴崎岳が所属するレガネスとのフレンドリーマッチに後半32分から出場
スペインの名門レアル・マドリードの下部組織に所属する17歳のMF中井卓大が現地時間7月31日、レアル・マドリードのBチームであるカスティージャのフレンドリーマッチに後半32分から途中出場した。クラブ公式チャンネルの実況は、「もうピピ(泣き虫)ではなくなった」と成長に着目している。
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中井はスペインの名門レアルの下部組織に9歳から加入。インファンティールA(U-14相当)、カデーテB(U-15相当)、カデーテA(U-16相当)、フベニールC(U-17相当)と順調に階段を上り、昨季はフベニールB(U-18相当)に所属していた。
だが中井は、昨年8月にフベニールA(U-19相当)の選手が出場するUEFAユースリーグに“飛び級”で登録。また、国際Aマッチウィーク中には、多くの代表選手が不在となったトップチームのトレーニングにも招集されるなど、着実に評価を高めていた。
そうしたなかで中井は熾烈な生存競争を勝ち抜き、新シーズンもレアルでの戦いをスタートさせている。レアル下部組織の公式ツイッターとインスタグラムでは先日、「フベニールA 新シーズンの準備はできている!」の一文とともに、始動初日の映像を公開。そのなかで中井が軽快なボールタッチや、スタッフと笑顔で挨拶する姿が収められており、公式サイトではまだ発表されていないものの、フベニールAに昇格したと見られている。
そして7月31日、フベニールAのさらに一つ上のカテゴリーにあたるカスティージャのフレンドリーマッチ・レガネス戦(スペイン2部)に後半32分から途中出場。「17番」を背負い、カスティージャ所属のMFカルロス・ドトール・ゴンザレスに代わって中盤3枚の一角に入ると、ボールを受けて捌き、果敢に飛び出していくなど精力的に動いた。
クラブ公式チャンネル「レアル・マドリードTV」の実況は、この一戦に下部組織の選手が多くプレーしている流れで中井にも言及。「もうピピではなくなった。(体格的に)大きく成長したからね。日本でものすごく大きな注目を集めている選手だ」とし、身長も180cmを超えるなど、フィジカル面などで成長を遂げたことを認めている。
試合は0-0のまま後半アディショナルタイムを迎え、カスティージャは左サイドからのクロスのこぼれ球が、ゴール前のFWビクトール・ムニョスと中井の前に転がってきたが、先にボールに触ったムニョスの左足シュートは惜しくも相手DFに防がれてコーナーキックへ。この攻撃をしのがれ、逆に高速カウンターからそのままゴールネットを揺らされ、0-1で敗れる結果となった。
スペイン紙「AS」は、「ナカイがマドリードの方へ試合を決めることができたが、その後ロス・ブランコス(レアル)のコーナーがペピネーロス(レガネスの愛称)のゴールに終わった」とレポートしている。
フベニールAの試合にも出場している中井が、新シーズンでどこまでステップアップしていくのか、楽しみは尽きない。