イ・ドンギョンはメキシコ戦で2ゴールを挙げて意地

　U-24韓国代表は7月31日、東京五輪サッカー男子の準々決勝でU-24メキシコ代表と対戦し、壮絶な打ち合いの末に3-6で敗れ、ベスト8で姿を消した。2ゴールと意地を見せた“10番”のMFイ・ドンギョンは試合後、「心が痛い」と肩を落としたという。韓国の総合ニュースサイト「ニューシス」が伝えた。

　B組首位通過の韓国は、A組2位のメキシコと対戦。前半12分、サイドからのクロスをゴール前に折り返され、FWエンリ・マルティンに押し込まれて先制を許す。しかし、韓国も前半20分、10番を背負うMFイ・ドンギョンがペナルティーエリア外から強烈な左足ミドルを突き刺し、同点に追いつく。

　その後、前半30分にメキシコFWルイス・ラモにクロスをトラップ＆ダイレクトボレーで決められて勝ち越されると、同37分にはPKを献上して2点ビハインドで前半を折り返した。

　後半6分にイ・ドンギョンがペナルティーエリア内左から強烈な左足シュートを突き刺して1点差に詰め寄ったが、そのわずか3分後に失点。後半18分にMFセバスティアン・コルドバに強烈なミドルを叩き込まれると、同39分には途中出場のFWエドゥアルド・アギーレにダメ押しの6点目を奪われた。終了間際に1点を返したものの、3-6で屈してベスト8敗退となった。

　23歳のイ・ドンギョンはグループリーグ初戦でニュージーランドに0-1で敗れ、相手選手からの握手を拒否したことで大きな批判を浴びたが、全4試合に出場して2ゴールと意地を見せた。

「ニューシス」は「イ・ドンギョン、涙」との見出しで、敗退直後にピッチに倒れ込み、涙を隠すように顔を覆い、しばらく立ち上がれなかった10番のコメントを紹介している。

「（涙について？）3年ほど準備するなかで、多くの困難の時期があった。難しい状況で大会が行われ、それでも良い結果のために準備してきた。ただ、終わってしまいとても残念だ。この大会では多くの苦労を経験した。年齢別最後の大会で、（同世代の）仲間たちと一緒にプレーできる最後の大会だったから（結果は）残念だし、心が痛い」

　すでにA代表デビューを果たし、今年6月のワールドカップ予選では初ゴールもマークしているイ・ドンギョン。この悔しさはA代表で晴らしていくことになる。