3戦連発の久保建英、周囲との連動に手応え 「最後にたまたま自分が決めているだけ」
フランス戦で3試合連続の先制ゴール「チームとして良い感じになっている」
東京五輪サッカー男子のグループリーグ最終戦のフランス戦で、日本代表MF久保建英は3戦連発となる先制ゴールをゲット。チームを準々決勝進出に導くと「ここからは一発勝負。まずは3日後の試合に照準を合わせたい」と先を見据えた。
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開幕2連勝の日本は引き分け以上で首位通過が決まるものの、2点差以上で敗れれば敗退の危険性があるという複雑な状況で試合を迎えた。しかし、日本のエースは前半27分、ペナルティーエリア内の右サイドからFW上田綺世が思い切って右足を振り抜いたところ、相手GKが弾いたボールに反応。シュートは相手にも当たりながらゴールに吸い込まれた。久保は3試合連続で、チームに先制ゴールをもたらした。
この活躍にも久保は「試合前の準備、チームメートとの連係、いろいろな人と話して連係、連動のなかで最後にたまたま自分が決めているだけ。チームとして良い感じになっていると思う」と、周囲との関係性を重要視する言葉を残している。
スペインの強豪バルセロナの下部組織で育ち、現在はライバルのレアル・マドリードが保有権を持つ。ここ2シーズンはスペイン1部の別のクラブへ期限付き移籍してプレーしているが、欧州での実績という点ではこの世代で抜けている。東京五輪でフランスは国内外の強豪クラブから有力選手を招集できない状況だったが、その相手とのゲームでは違いをハッキリと見せつけるプレーだった。
前半だけで2点をリードしたことで、久保はハーフタイムで交代。その後、追加点を決めたチームは最終的に4-0で勝利した。それだけに「まずはグループリーグ3試合勝ち点9で終われて嬉しい気持ちはある」と話したものの、トーナメント形式に変わる準々決勝以降の戦いについて「ここからは一発勝負。まずは3日後の試合に照準を合わせたい」と話した。
五輪では日本のように3連勝で突破したチームも準々決勝で敗れればメダルのチャンスはない。2000年のシドニー五輪、当時A代表でも主力だったMF中田英寿らを擁し“黄金世代”と呼ばれたチームも、優位と見られた準々決勝のアメリカ戦でPK戦の末に敗れて涙を呑んだ。それだけに、この東京五輪でも次の準々決勝ニュージーランド戦に油断は大敵だと言える。
久保はこの新型コロナウイルスの影響が色濃い社会情勢のなかで開催されている五輪だけに、「いろいろと難しいなか、自分たちもできることを全力でやっているつもり。おこがましいけれども、これからの勝利が国民の皆さまの力になるように、応援してくれる方がいるなら、全力で応えたい」とも話した。準々決勝でも、4戦連続での日本を勝利に導くゴールが期待される。
(FOOTBALL ZONE編集部)