「男なら泣くな!」 悲劇的結末のアトレチコ闘将シメオネ、号泣のトーレスらを一喝
2年前と同じ顔合わせのCL決勝でレアル相手に再び死闘も力尽きる
闘将は再び訪れた悲劇的な結末にも前を向いた。ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレチコ・マドリードは28日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝でPK戦の末にレアル・マドリードに惜敗。初の欧州王座と、同じ決勝カードで2年前に敗れたリベンジを果たせなかった。しかし指揮官は、悲嘆に暮れるイレブンに「男なら泣くんじゃない!」と試合後も鼓舞した。
試合は前半15分、レアルのDFセルヒオ・ラモスに先制点を許し、アトレチコは追う立場となった。しかし後半開始からシメオネ監督はMFアウグスト・フェルナンデスに代えてMFカラスコを投入すると、その直後にFWフェルナンド・トーレスがPKをゲット。このチャンスをFWアントワーヌ・グリーズマンが外してしまったものの、宿敵レアルに攻勢をかけた。すると同34分、DFフアンフランの折り返しをMFカラスコが合わせて同点。交代策が完璧に的中した。
延長戦に入ってもシメオネ監督は交代枠を残し、足を痛めたDFフェリペ・ルイス、MFコケをベンチに下げるなど最善の采配を尽くした。しかしチームはPK戦の末に敗退。2年前、リスボンで行われたCL決勝でレアルと激突した時には、延長にもつれ込む死闘の末に1-4で敗れていたが、その雪辱をミラノで果たすことはできなかった。
アトレチコ史上初のCL優勝を果たせなかったアルゼンチン人指揮官だが、会見後に胸を張った。
「我々はチャンピオンズリーグのために異常なほどタフな努力を続けてきた。私はその努力を愛しているんだ」
スペイン紙「マルカ」によると、シメオネ監督は驚異の粘り腰を見せたチームをねぎらった。それと同時にPK戦の末に敗れ、顔を覆う赤と白の戦士たちに、最後まで“男気”を見せろと叱咤した。
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