U-21日本代表FW鈴木が豪快ヘッド 釜本氏の日本人最多得点記録まであと1点に迫る
鈴木が前半27分にチーム2点目を決め、今大会5ゴール
韓国・仁川のアジア大会に出場しているU-21日本代表FW鈴木武蔵(新潟)が25日の決勝トーナメント初戦、パレスチナ戦の前半27分にヘディングでチーム2点目を決める活躍を見せ、4-0勝利に貢献した。
鈴木が抜群の身体能力を見せた。右サイドのFW原川の放ったクロスにジャンプ一番。豪快なヘディングシュートを叩き込んだ。チームの2点目に狂喜乱舞の鈴木は、同じ出身地ジャマイカの英雄、100メートル世界最速男のウサイン・ボルトの勝利のポーズで自らの大会5点目を祝った。
「あと2点くらい取れたかなと思う。自分たちが奪った時に、相手がルーズになる時間がある。奪った瞬間に前に出るように、気にしていた。新潟で監督に言われて練習をしていたのが、うまく結果につながった。背の高さもあるので、バリエーションが増える。スピードと高さで勝負できる。まだまだ点を取るチャンスはあるけど、頭で1点取れたのは大きい」
尊敬するボルトのように平面のスピードを武器にアジア大会でゴールを量産してきたが、鈴木は高さというもう1つの武器を見せつけた。
前回広州大会で得点王に輝いた名古屋FW永井謙佑の大会5得点に並び、日本人大会史上2位タイとなった。日本サッカー界のゴールキング、釜本邦茂氏が66年バンコク大会で記録した6得点まであと「1」と迫った。
ゴール記録樹立という目標に一歩近づいた鈴木だが、アシストでも魅せた。前半17分、MF遠藤の先制点を巧みなワンツーで演出。「航くんのシュートは打ちやすいボールを意識して落とした。うまく崩せたかな」。
手倉森ジャパンのゴールゲッターは大粒の汗をにじませながら、大きな笑顔を弾けさせた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web