「選手交代は機能していない」 闘莉王が“森保采配”の懸念点を指摘「どんなサインを…」
【五輪経験者の視点】メキシコ戦では終盤に失速「選手交代からリズムを失い失点も許した」
U-24日本代表は25日、埼玉スタジアムで行われた東京五輪グループリーグ第2節で難敵メキシコと対戦し、2-1で勝利した。初戦でフランスを4-1で破り勢いに乗る相手を撃破して2連勝を飾ったが、「Football ZONE web」で五輪期間中のスペシャルアナリストを務めている元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏は、終盤の失速を問題視。「選手交代は正直機能していない」と森保一監督の采配に懸念を示している。
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強豪メキシコを相手に、日本は完璧な立ち上がりを見せた。前半6分、右サイドバックのDF酒井宏樹が縦パスを出すと、MF堂安律が相手最終ラインの背後を取って抜け出す。そして右足でマイナスのラストパスを送ると、走り込んできたMF久保建英が相手DFの一歩前に出て左足で巧みに合わせ、2試合連続となる先制ゴールを決めた。
さらに勢いに乗る日本は同11分、左サイドを突破してクロスを送ったMF相馬勇紀に対するメキシコDFセサル・モンテスのファウルでPKを獲得。これを堂安がゴール中央に決めて、リードを2点に広げた。その後はメキシコが反撃に転じる時間帯もあったが2-0のまま後半に入ると、同23分には最終ラインを突破した堂安をメキシコDFヨハン・バスケスが倒して一発退場。メキシコが10人となり、日本がさらに優位な状況となった。
だが日本はそこから相手の攻勢を許す展開となり、後半40分にFKから今大会初失点。さらに同アディショナルタイム3分には、再びFKからDFブラディミル・ロローニャに決定的なヘディングシュートを見舞われるが、ここはGK谷晃生がビッグセーブ。1人多いとは思えない劣勢を強いられながらも、辛くも2-1で逃げ切った。
この試合展開に闘莉王氏は「監督の采配も気になる」と語り、「メキシコ戦も選手交代からリズムを失い、失点も許した。守備固めを意識しすぎて、終盤で自陣で耐える時間が増えた」と森保監督の采配に懸念を示している。
メキシコ戦で日本は、後半20分に相馬に代えてFW前田大然をサイドハーフとして投入。さらに相手が退場者を出した後の同34分には、堂安とFW林大地を下げて、MF三笘薫とFW上田綺世を出場させた。しかし闘莉王氏は、初戦の南アフリカ戦(1-0)を含めて、森保監督の試合中の采配を通じた“メッセージ性”に乏しさがあると指摘する。