久保建英は「一つ違うレベルにいる」 闘莉王が“威圧感”絶賛「メキシコの平常心奪った」

2試合連続ゴールを決めたU-24日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】
2試合連続ゴールを決めたU-24日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】

【五輪経験者の視点】メキシコにダメージを与えた久保の先制点、得点以外でも圧力が凄かった

 U-24日本代表は25日、埼玉スタジアムで行われた東京五輪のグループリーグ第2節で難敵メキシコと対戦し、2-1で勝利した。初戦でフランスを4-1で破って勢いに乗る相手に、前半6分にMF久保建英が、同12分にMF堂安律がPKを決めて2点のリードを奪う完璧な立ち上がりを見せると、後半には退場者を誘発。終盤に1点を失ったものの、後半途中までは理想的な試合運びを演じた。53年ぶりのメダル獲得へ2連勝スタートを切ったなか、「Football ZONE web」で五輪期間中のスペシャルアナリストを務めている元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏が試合を分析。2試合連続ゴールの久保が「一つ違うレベルでプレーしている」と印象を語り、「百戦錬磨のメキシコから平常心を奪いイライラさせた」と日本人レフティーが放つ“威圧感”を称えた。

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 メキシコ戦のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)は久保建英。あのゴールが日本の連勝発進をもたらした。あれがなければ、試合は全く別の展開になったと思う。初戦でフランスを4-1と圧倒して、自信満々だったメキシコが一気に動揺した瞬間だった。PKによる2失点目はメキシコには想定外だったと思うけれど、先制点のショックから立ち直れない間に生まれたものだった。相手に与えたダメージは計り知れない。

 2試合連続で久保をMOMに選ぶ形になったが、文句なし。一言で言うとキレキレ。一つひとつのプレーをよく見ていると、チームメートと一つ違うレベルでプレーしている印象すらある。

 南アフリカ戦とメキシコ戦のゴールシーンはいずれも印象的だが、ゴール以外の部分で相手チームに与えている圧力が凄い。マーカーもイエローカード覚悟でファウルを仕掛けてくるなど、百戦錬磨のメキシコから平常心を奪いイライラさせた。相手の精神面の状態を崩せるのが、今の久保のプレー。威圧感を相手に与えている。

 プレーがキレているから、必ず相手よりも一歩先に先手を取れている。先を読んで仕掛けているので、相手は対応が遅れる。

 よくぞここまでピークを合わせたと思う。大舞台にピークを合わせることはすごく難しい。意識し過ぎると上手くいかないし、開幕前にキレを出し過ぎると怪我につながることもある。ピンポイントで合わせてきたことが凄いと感じた。必ずゴールを決めてくれるエースの存在が、チーム全体に勢いをもたらしている。

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