「バルサにとっての懸念材料」 逆風のグリーズマン、現地紙が“最悪のケース”を指摘
退団が噂されるもバルサが望む買い手が見つからず…アトレティコ売却の可能性も?
バルセロナのフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンはクラブの人件費削減の流れから退団が噂されているが、高額の移籍金と年俸によって買い手が見つからない状況が続いている。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシとの再契約にプライオリティーを置くバルセロナにとっては今夏の“懸念材料”になっていると、スペイン紙「マルカ」が報じた。
6月いっぱいで契約満了となったメッシと再契約を結ぶためには、大幅な人件費削減が必要になっているバルセロナ。高額移籍金が見込め、年俸の高いグリーズマンは売却候補の筆頭となっている。
しかし、現時点で移籍先候補として残っているのは古巣アトレティコ・マドリードのみの状況になっているという。バルセロナは昨夏、ウルグアイ代表FWルイス・スアレスをアトレティコに移籍させ、結果としてリーガ・エスパニョーラのタイトルも“プレゼント”してしまった失敗から、国内のライバルへの移籍には抵抗を示している。
現実的にグリーズマンの移籍金と報酬を支払えるクラブは、他にパリ・サンジェルマン(PSG)とプレミアリーグ勢くらいだが、前線にブラジル代表FWネイマールとフランス代表FWキリアン・ムバッペを揃えるPSGは、そもそもグリーズマンに興味を持っていない。
過去に関心が噂されたマンチェスター・ユナイテッドやチェルシー、リバプールといったクラブは30歳の選手に資金を投じるつもりはなく、マンチェスター・シティもより若くてホームグロウンの条件を満たすイングランド代表FWハリー・ケインの獲得に執心している。アーセナルやトッテナムは新シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ出場権を持っていないこともあって、獲得レースには参戦しない。結果的にグリーズマンに興味を示すプレミアリーグ勢は皆無という状況だ。
「マルカ」紙は、「彼らがどうしてもグリーズマンを移籍させたいというなら、ラポルタ(会長)とそのチームは要求額を引き下げるか、ライバルへの売却を検討しなければならないだろう」と指摘。アトレティコへの移籍を認めざるを得ない状況になる可能性もあるとし、同選手が「バルセロナにとっての懸念材料」になっていると報じている。
昨季は公式戦全体で20得点13アシストを記録するなどメッシに次ぐ得点源として活躍したグリーズマンだが、現在は非常に厳しい立場に置かれているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)