日本の「電撃的な攻撃」称賛も…英記者が“緩み”に警鐘 「安心している場合ではない」
アトランタ五輪は2勝1敗でGL敗退、仕事はまだ完了していない
それにしても、この試合は思わぬ接戦になった。日本は2点のリードを奪った前半12分以降、特に中盤の田中碧と遠藤航が支配的なパフォーマンスを見せて、試合を優位に進めていた。メキシコ代表は演技やダイブに頼る他なかったが、ディアス主審は彼らの策に惑わされることもなかった。
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日本は完封勝利で勝ち点3を積み上げ、グループAの首位に立った。次のフランス戦は引き分け以上で次のステップに進むことができる。
しかし、森保監督と選手たちは安心している場合ではない。フランスに負ければ悲惨な結末になる可能性もあるからだ。そんなことはないだろうと疑問を持った人は、1996年のアトランタ五輪の記録を見返してほしい。日本は2勝1敗で勝ち点6を獲得したが、得失点差によりブラジルとナイジェリアに次ぐ3位に終わった。
仕事はまだ完了していない。森保監督は選手たちに、まだやるべきことが残っていると伝えなければならないだろう。
(マイケル・チャーチ/Michael Church)
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。