マン・Uの約270億円補強は“パニック・バイ”か、“新銀河系軍団の誕生”か

ファンハール監督の再建策

 オランダ人指揮官にはどんな再建策があるのだろうか。まず1つ目に考えられるのは、現在、マン・Uが常勝軍団再建に押し進めている大補強だろう。
 レスター戦で顕在化した強化すべきポイントは、スペースをカバーするハードワーカーと、展開力のあるボランチ、そして、ワールドクラスのセンターバックだ。この部分を補えば、少なくともオランダ人指揮官が不満を漏らしたチーム全体のバランスは保たれることになる。
 有力OBで昨季コーチを務めたフィル・ネビル氏も「優勝争いするには、あと2回の移籍市場で補強する必要があるかもしれない。1億ポンドかな」と分析している。さらなる出費はもはや避けられないのかもしれない。
 もうひとつは、コンバートを生かした成長戦略だ。レスター戦で見せた致命的な守備には解決策が必要だ。最終ラインでは左サイドバックで起用されているロホをセンターバックに移し、左サイドにショーを起用することも一つの手だろう。
 サウサンプトンから移籍してきたショーは、コンディション不良で開幕前の米国遠征では別メニュー調整を強いられるほど、出遅れていた。ショーをトップコンディションに戻し、ロホと負傷中のDFフィル・ジョーンズのコンビで中央での連係を深めていけば、組み合わせとしては悪くない。
 
 次に中盤の3枚だが、ファン•ハール監督はディマリア、エレーラには守備意識やポジショニングに対する注意力を根付かせる必要がある。ブリントは、守備から攻撃の切り替えのスイッチ役となるリンクマンとして育てていけば、時間こそ掛かるかもしれないが、チーム全体のバランス向上は期待できるはずだ。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング