東京五輪代表は「遥かに良い」 トルシエ元監督、シドニー世代との“決定的な違い”を指摘

南アフリカ戦を迎えるU-24日本代表【写真:©JFA】
南アフリカ戦を迎えるU-24日本代表【写真:©JFA】

2000年シドニー五輪代表を率いたトルシエ元監督、現チームは「クオリティーが高い」

 U-24日本代表がいよいよ、東京五輪初戦の南アフリカ戦を迎える。ホスト国としてグループAに入り、南アフリカ、メキシコ、フランスと対戦。1968年メキシコ五輪以来、53年ぶりのメダル獲得を目指す。

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 1998年から2002年まで日本代表の監督を務めたフィリップ・トルシエ氏は、2000年には兼任監督としてU-23日本代表を率い、シドニー五輪でベスト8に導いた。当時のチームにはMF中田英寿を筆頭に、MF中村俊輔、MF本山雅志、MF稲本潤一、FW柳沢敦、FW高原直泰、そして負傷で本大会出場は叶わなかったが、MF小野伸二といった才能あふれる選手たちがいた。

 東京五輪に出場するU-24日本代表もMF久保建英、MF堂安律ら多くのタレントを擁しており、シドニー五輪世代と比較されることも多い。シドニー五輪で代表監督を務めたトルシエ氏の目に、現在のチームはどのように映っているのか。さらに、PK戦の末に準々決勝でアメリカに敗れたシドニー五輪当時のチームとの比較をしてもらった。(取材=マイケル・チャーチ)

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 東京五輪に臨む日本のメダル獲得の可能性について、トルシエ氏は「日本が強いチームであることは間違いないだろう。なぜなら、チームの80%の選手たちはヨーロッパから来ている。さらにホームでプレーできるということ、良い準備ができたこともあり、チャンスは十分にあるだろう。彼らは強いチームであり、開催国としてメダルを勝ち取るポテンシャルは十分にあると見ているよ」と語った。

 そして、自身が率いた2000年シドニー五輪のチームとの「比較は可能」とし、両チームには“決定的な違い”があると指摘する。

「現在のチームのクオリティーは、私が率いた当時よりも遥かに良くなっています。20年前、私たちのチームには小野伸二、中村俊輔、稲本潤一のように才能のある選手、質の高い選手がいました。しかし、今のチームは全体的なクオリティーが高くなっています。私の時代にも、とても良い選手たちがいましたが、では何人が海外でプレーしていたでしょうか? 1人だけ、中田英寿だけです。今のチームは80%から90%がヨーロッパでプレーしています。これは非常に大きな違いになります」と、シドニー五輪後に多くの選手が海を渡ったものの、当時は国内組で構成されていたことを強調した。

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