高倉監督、同点弾の“殊勲”岩渕真奈を称賛 「ワンチャンスで決め切って頼もしい」

なでしこジャパンの高倉監督【写真:AP】
なでしこジャパンの高倉監督【写真:AP】

自国開催の初戦で敗戦は免れ、岩渕は次戦に意欲

 なでしこジャパン(日本女子代表)は、東京五輪の開会式に先駆けて始まった女子サッカー競技の初戦でカナダと1-1で引き分けた。後半に同点ゴールを決めたFW岩渕真奈は「なんとか勝ち点1につながるゴールが取れて良かった」と、多少の安堵感を口にした。

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 日本は試合の立ち上がり、2012年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪で銅メダルの強豪カナダに押し込まれた。前半6分、右サイドから入ったマイナスのクロスにFWクリスティン・シンクレアに合わせられると、シュートがゴールポストに当たったこぼれ球を再びシンクレアに押し込まれて失点。国際Aマッチ300試合目の出場になったカナダの大エースにいきなり仕事をされてしまった。

 前半は高倉麻子監督が「重苦しい感じもあった。なかなか自分たちのリズムを作れなかった」と話したように、攻撃が機能せず。ハーフタイム明けにFW田中美南が投入されるとPKを奪取したが、田中が自らキッカーを務めたシュートは相手GKにセーブされてしまった。

 大きなチャンスを作れず敗色濃厚になり始めた日本を救ったのが、「10番」を受け継いだ岩渕だった。後半39分、ロングボールに抜け出した岩渕はペナルティーエリア外からGKの動きをよく見たシュートを決めた。指揮官も「なかなかチャンスを作れなかったなかで、ワンチャンスで決め切ってくれたのは頼もしい」と称えたエースの一撃が日本を救った。

 ドロー発進ながらも、苦しい試合展開のなかで敗戦は免れた。12年ロンドン五輪での銀メダルを知る岩渕は、「今日以上のプレーを2試合目、3試合目でできるように、悔いのないように全員で頑張りたい」と、調子を上げていくことを誓っている。決勝まで進出しても6試合という短期決戦のスタートでエースにゴールが生まれたのは、前向きな要素の一つだと言えそうだ。

 日本は24日に初戦でチリに2-0で勝利したイギリスと対戦する。欧州の強豪を相手した大一番に、女子イングランドリーグでプレーする岩渕の存在は間違いなく重要なものになるはずだ。

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