なでしこジャパン、強豪カナダにドロー発進 “10番”岩渕が意地の同点ゴールをマーク
立ち上がりに失点する苦しい試合展開も、終盤に岩渕が一瞬の隙を突いて同点弾
なでしこジャパン(日本女子代表)は21日、東京五輪の開会式に先駆けて開幕した女子サッカー競技のグループリーグ初戦でカナダと対戦。後半にFW岩渕真奈のゴールで追いつき、1-1で引き分けた。
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札幌ドームでの一戦は、直前の国際親善試合オーストラリア戦からの変更でGKに池田咲紀子、左サイドバックにDF北村菜々美が起用された。東京五輪では22人の招集メンバーから試合ごとに18人が登録され、ハーフタイムを除いて3回まで、最大5人の交代が認められる。そして、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が採用されている。
その日本は立ち上がり、2012年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪で銅メダルの強豪カナダに押し込まれた。前半6分、右サイドから入ったマイナスのクロスにFWクリスティン・シンクレアに合わせられると、シュートがゴールポストに当たったこぼれ球を再びシンクレアに押し込まれて失点。国際Aマッチ300試合目の出場になったカナダの大エースにいきなり仕事をされてしまった。
その後、日本は右サイドのDF清水梨紗とMF塩越柚歩にボールを回して攻撃を仕掛ける回数を増やしたものの、中央での起点として期待されたFW菅澤優衣香が屈強なカナダのセンターバックに厳しいマークを受け、なかなかゴール前まで入り込むことができなかった。
両チームとも決定機と言えるほどの場面はほぼ作り出せないまま試合は進み、日本は0-1でハーフタイムを迎えた。高倉麻子監督は、後半から菅澤に代えてFW田中美南を投入した。
すると、後半立ち上がり、左サイドからMF長谷川唯が最終ラインとGKの間に入れたボールに田中が飛び込んだ。そこでGKと交錯すると一度は田中のファウルと判定されたが、VARの進言で映像確認されて日本のPKに判定が代わった。しかし、GKの治療にやや時間を要したあとのPKで田中はゴール左を狙ったシュートを放ったが、コースを読まれてセーブされてしまった。
日本は後半17分に塩越に代えて左利きでスピードが武器のMF遠藤純を投入した。日本はスピードある選手に背後を狙わせる攻撃を繰り返すと同39分、ロングボールに抜け出したFW岩渕真奈がペナルティーエリア外からGKの動きをよく見たシュートを決めて1-1の同点に追いついて引き分けに持ち込んだ。
日本戦の前に行われた同組のもう1試合は、英国がチリに2-0で勝利。2大会ぶり出場の日本は24日の第2戦で英国と対戦するだけに、再び大一番を迎える。東京五輪では4チームずつ3組に分かれ、各組2位以上と3位のうち上位2チームが準々決勝に進出する。