元伊代表DF、英雄から批判を受けたデ・リフトを評価 「大きな可能性を秘めている」
バレージ氏はデ・リフトに「本能に頼らず、考えてプレーする」ことも要求
ユベントスのオランダ代表DFマタイス・デ・リフトは、先日まで開催された欧州選手権(EURO)中に母国の英雄マルコ・ファン・バステン氏から厳しい批判を受けた。しかし、元同僚でイタリアの伝説的DFは違った見解を示している。イタリア紙「トゥット・スポルト」が報じている。
EUROでのオランダはグループステージを全勝で突破したものの、決勝トーナメント1回戦でチェコに0-2と敗れた。番狂わせという報じられ方もしたものの、脆さを見せたチームの中でファン・バステン氏はデ・リフトに対し、「彼は守備を学ぶためにイタリアに行ったが、あまり学んでいないようだ」と批判をしていたという。デ・リフトはオランダの名門アヤックスから2019年夏にユベントスへと移籍していた。
しかし、ファン・バステン氏とイタリア・セリエAの名門ACミランでチームメートとしてプレーし、黄金時代を築き上げた最終ラインの中心、元イタリア代表DF氏フランコ・バレージはデ・リフトに対して違った見解を示した。そのうえで、批判したレジェンドの思いを推し量っている。
「デ・リフトは非常に若く、大きな可能性を秘めている。彼はすでに重要な大会でプレーしていて、すべてを兼ね備えている。強さ、人間性、スピード、体格。彼はもう少し本能に頼らず、考えてプレーできるようになる必要があるかもしれない。だが、私たちは誰もが若手だった頃にそうした失敗をしてきたんだ。ファン・バステンの立場に立てば、彼に刺激を与えたかったのだろう」
ミラン時代に名将アリゴ・サッキ氏により広まった“ゾーンプレス”を最終ラインで支えて統率してきたバレージ氏は、デ・リフトの才能を高く評価した。そのうえで、ファン・バステン氏の言動は母国の若手に対する期待があってこそという見解を示している。
イタリアの伝説的なセンターバックからのお墨付きを得たデ・リフトはまだ21歳。これから数年をかけ、世界最高のセンターバックと呼ばれるだけの可能性を十分に秘めていると言えるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)