“史上最強”日本、東京五輪メダル獲得の道を闘莉王が分析 「死の組じゃない」3つの理由

闘莉王氏が金メダル獲得の確率をストレートに語った【写真:荒川祐史】
闘莉王氏が金メダル獲得の確率をストレートに語った【写真:荒川祐史】

アテネで痛感したアウェーの試練「独特の芝とか雰囲気に慣れていなかった」

「観客の有る無しにかかわらず、ピッチのコンディションやボールの走るスピードを理解している。あとはやっぱり、この天気ですね、独特の夏の暑さっていうのも日本人は調整しやすいと思います」

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 闘莉王氏自身、2004年に出場したアテネ五輪では敵地の芝や雰囲気へ順応するのに戸惑ったという。

「僕は帰化した後、少ししか日の丸の経験がなかったんですよ。それが自分的にあんまり良くなった。いろんなところで合宿や強化試合をしたなかでも、アテネの独特の芝とか雰囲気に慣れていなかった。すぐには試合に入れなかった。振り返っても1戦目、2戦目はすぐに失点しているんですよ。(雰囲気に)呑まれている感じがした。そのなかでも、日本のピッチは世界の中でもトップクラス。日本のピッチはすごくボールが走るのが速いと思う。芝が長くないし、下がしっかりしている。すごく有利だと思いますね。あとは湿度。サウナ的なコンディションは、欧州人や南米人にとってあまり経験がない。この高い湿度は中東か日本でしか味わえない」

 そのなかで、日本はグループリーグ初戦、南アフリカと戦う。第2戦でメキシコ、最終戦でフランスと対戦。決勝トーナメント進出のためには、まず南アフリカ戦の勝利が必要だ。

「南アフリカ戦の勝利は絶対条件ですね。組み合わせは悪くないのと、対戦する順番も悪くない。これも(日本にとって)有利に働いていると思います。初戦でパパっと勝てば、他が日本を気にするようになる。結局、南アフリカに勝たなければいけない条件になる。初戦に勝つことですごく有利になる」

 初戦で白星を掴み取ることで、その後の展開も有利に進めることができる。それだけではなく、ライバルとなるフランスやメキシコに重圧がかかる。メダル獲得は強豪を倒してこそ見えてくる。

「日本が勝つことによって、(第1戦で)フランスとメキシコが引き分けた場合に、さらに日本に条件が良くなる。そう考えると、日本が勝つことによって相手の国にどれだけのプレッシャーを与えられるか。(日本に関わりのない)他の試合でプレッシャーを与えることができる。勝利だけでね。そういう意味では、すごく良いと思いますね」

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