「ここで勝負しなきゃ男じゃない」 梅崎司、13年半ぶり大分復帰を後押しした“漢気”
シーズン途中での移籍は「簡単ではない決断」としつつ、ずっと思ってきた古巣に復帰
元日本代表MF梅崎司は、17日に湘南ベルマーレから13年半ぶりに大分トリニータへの復帰が決まった。34歳での新たなチャレンジ――。浦和レッズ、湘南で怪我を乗り越えて成長を続けてきた男は、20日のオンライン会見で「選手としてもう一花咲かせたい」と意気込んだ。
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大分U-18出身の梅崎は、2005年にトップチームへ昇格。07年1月から5月までグルノーブルへの期限付き移籍を挟み、3年間在籍した後、08年から浦和に完全移籍し、在籍10シーズンで多くのタイトル獲得を経験した。18年に湘南へ移籍すると、同年のルヴァンカップ初制覇に貢献。今季で4シーズン目を迎えていたなか、J1リーグ残留へを目指す古巣からのラブコールを受け、13年半ぶりの古巣復帰を決めた。
自身のコンディションが上がるなかで、今季はリーグ戦2試合(計22分間)と出番が伸びないなかで、「簡単ではない」決断で完全移籍に至った。
「ベルマーレから延長契約の話もいただきました。ただ、トリニータは自分が育ったクラブで恩がある。14年間離れていたけど常に心の中にあるクラブで、結果も気にして見ていました。このタイミングで声をかけてもらえて嬉しかった。家族もいますし、ベルマーレも大好きなチームで、土地にもなれてきたところだったので、簡単ではなかったです。でも、決断したのは割と早かったとは思います。ここで勝負しなきゃ男じゃないと思いました」
ここまでの大分は、21試合を消化してリーグワースト2位の総得点13、チーム内最多得点はMF町田也真人の5ゴールと攻撃面に苦しんできた。それだけに、片野坂知宏監督からも起爆剤として、リーダーとして梅崎に期待のメッセージがあったという。
「僕が持つスキル、推進力を出してほしいし、スイッチ役になってほしいと言われました。2シャドーが一番やりたいポジションではあります。どこかでリスクを背負って仕掛けていくことは相手のブロックを崩すうえで必要。点がほしい時にそこは自分の持ち味なので、上手く人と絡みながら見せていきたいです」
18歳でプロキャリアを歩み始めた梅崎も、今年で17年目の34歳。いわゆるベテランと言われる域に入り、「自分の年齢のことも理解している」と自身の“今後の青写真”についても口にする。
「この年齢になってもオファーをいただけること自体が幸せなこと。両チーム(湘南、大分)にすごく感謝しています。実際、キャリアの終盤に入ってきていると思います。そのなかで、一番チャレンジしたい場所であることが(移籍決断の)一番の要因でした。ここで何を見せられるかだし、選手としてもう一花咲かせたいです」
“熱き漢”梅崎が凱旋した大分でどんなプレーを見せるのか、目が離せない。
(FOOTBALL ZONE編集部)