吉田麻也、五輪“無観客”に胸中吐露 「アスリートがコメントを発するのは難しい状況にある」
スペインに1-1ドロー、試合直後に言葉を選びながら東京五輪の無観客開催に言及
東京五輪のグループリーグ初戦を5日後に控えたU-24日本代表は17日、ノエビアスタジアム神戸でU-24スペイン代表との国際親善試合に臨み1-1で引き分けた。五輪“金メダル候補”に善戦した一戦には制限付きながら4909人の観衆が入ったが、本大会は無観客での開催が決定。それについて試合直後のインタビューで問われたキャプテンのDF吉田麻也(サンプドリア)は、言葉を選びながら「残念」と無念の思いを明かした。
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欧州選手権(EURO)でも主力だったGKウナイ・シモンやFWダニ・オルモが先発出場したスペインは、五輪の本大会でも金メダル候補の一角に挙げられている。序盤からスペインが優勢に試合を進め、日本は思うように攻撃の形を作れなかったものの、前半42分、久保の個人技からチャンスを作る。マーカーと競り合いながら久保が左サイドのタッチライン際をドリブル突破。中央にマイナスのパスを通すと、走り込んだ堂安が左足でニアサイド上を射抜いて日本が先制した。
両チームがメンバーを大幅に入れ替えた後半も善戦していた日本だったが、同33分に失点。本大会直前に“大金星”獲得とはならなかったが、世界の強豪相手に十分渡り合えることを示した。
試合後、ハーフタイムでベンチに退いていた吉田は、キャプテンとしてインタビューに登場。1-1の結果を受けて、「全員で修正して初戦に向かいたい」と決意を新たにした。
そしてインタビュアーから、東京五輪本大会が無観客で行われることについて問われると、「無観客は残念ですね」と語り、言葉を選びながらも素直な胸の内を明かした。
「今日もたくさんのお客さんが見に来てくれて、最後の5分、10分、苦しい時間にサポーターの声援が力になる。アスリートがそこに関してコメントを発するのは難しい状況にある」
吉田は12日にヨドコウ桜スタジアムで行われたU-24ホンジュラス代表戦(3-1)後にも、無観客への無念さを滲ませるコメントを発していた。これまでワールドカップや五輪など数々の大舞台を経験してきたからこそ、スタジアムの声援が持つ力を知る吉田だが、無観客となった母国開催の五輪でメダルを獲得すべく、最善の準備を誓っていた。
(FOOTBALL ZONE編集部)