堂安律、背番号10で4戦連発も満足せず 「僕の10番像はもっといい」「理想に程遠い」

MFアセンシオとマッチアップしたMF堂安律【写真:Getty Images】
MFアセンシオとマッチアップしたMF堂安律【写真:Getty Images】

鮮やかな先制ゴールを記録したが、「ゴールで帳消し」とプレー内容に不満

 サッカーでは「10番」はエースナンバーだ。その番号を背負う選手は、大きな期待を寄せられる。U-24日本代表で10番を背負い、17日に行われたスペイン代表との国際親善試合でも1得点を挙げ、4戦連続ゴールという結果を残しているMF堂安律は、「もちろん試合前、僕に緊張感を与えてくれる番号でありますし、この番号が僕の成長を手助けしてくれたらいいと思っているので、そういうのがピッチの上で結果を出すうえで影響しているのは、ありがたいと思う」と、期待と重圧を受ける番号を背負うことが、ゴールを挙げる要因の一つになっていると語った。

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 スペイン戦は、前半45分間だけの出場となった堂安だが、その唯一のシュートが東京五輪の金メダル筆頭候補であるスペインのゴールをこじ開けた。前半42分、左サイドを突破したMF久保建英の折り返しを受けると、左足でしっかりと合わせてゴール隅に強いボールを蹴り込んだ。

 国内外から絶賛されている素晴らしいゴールが決まった理由について、堂安は「前半はシュートを一本も打てていなかったので、ドリブルをしてシュートに行くというより、一本思い切ってコースを狙って打ってみようとした結果が良いところに行ったと思います。マイナス(のパス)からのシュートは、練習していたので、結果になって良かったと思います」と振り返った。

 冒頭のコメントで、10番をつけることがゴールという結果につながっている一因とした堂安だが、「ただ、僕の10番像はもっともっと良いものなので、もっとチームに貢献しないといけない。前半なんかはまだまだ課題だらけだったので、ある意味、ゴールを取れて帳消しかなと思います」と、ハーフタイムでベンチに退いた、この日の自身の出来に納得した様子はなかった。

 4試合連続ゴールを挙げた状態で、本大会に入れることについても、「ゴールは、選手にとって一番の数字ではあるので、一番自信を与えてくれるものが、この4試合出ているのは、自信をもたらしてくれる」とポジティブな面を語りつつも、「ただ、出来は良くなかったので、それは自分自身理解できています。そこを追求しながら得点も最後に顔を出すというのが、僕の理想の10番像。それには、まだまだほど遠い。本大会中に、少しでもその姿に近づけたらと思います」と、課題を繰り返した。

 堂安が、自身の理想とする10番に近づくことができればできるだけ、日本も金メダルという目標に近づくはず。4試合連続でゴールを決めている頼れるレフティーは、本大会でも日本に勝ち点や勝利をもたらしてくれるはずだ。

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