「しっかり踏み込めなかった」 ACL8強進出をかけた志願のPKを失敗した浦和守護神が残した悔恨
PK戦では読みを外して止められず
「最悪な状況は想定していた。決められなくても、自分でどうにかできるという気持ちもあった」と切り替えて、今度はシュートを止めるGKとしてゴールに立ち続けた。しかし、西川はPK戦で読みを外された。4人に連続して決められ、浦和は8人目のMF駒井善成が相手GKにストップされて敗戦となった。
「タイミングが合わずに逆を取られて決められるキックもありました。この結果を自分で受け止めないといけない。韓国まで自分たちの突破を信じて応援に来てくれたサポーターに勝利をプレゼントできず、悔しいです」
アウェーでの戦いながら、試合中にFCソウルのサポーターがゴールシーンに興奮して撒いた紙吹雪がピッチ上に残っていたからか、浦和サポーターの陣取るゴールを使用してのPK戦だった。韓国まで駆けつけたサポーターを背負ってのPK戦だったが、勝利の女神は微笑まなかった。
「今回のACLは、今までで一番の手応えを感じられる大会だった。広州恒大(中国)戦の時にも見せられた、アウェーで勝ち点を持ち帰る強さをJリーグに生かしたいですし、次の鳥栖戦(29日)にしっかりと勝つことで、浦和の強さを示したい」
勝敗の責任を全て問われるようなPK戦にキッカーとしても志願した西川。その結果を全て受け止めて、次への一歩を踏み出すと力強く語った。
【了】
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
page1 page2