PKキッカー5番手に日本代表GK起用の奇策が裏目に… 浦和がACL16強の日韓対決で壮絶に散る
FCソウル戦は2戦合計で3-3ドロー PK戦で6-7負け
浦和レッズは25日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16、FCソウルとの敵地第2戦で延長PKまでもつれこむ激戦の末に敗れた。引き分けなら8強進出が決まる一戦だったが、0-1で90分間を終了。延長前半4分にFCソウルに勝ち越しゴールを許す厳しい展開になったが、延長後半7分と10分にFW李忠成が立て続けに2ゴールを決めて再逆転。しかし、延長後半アディショナルタイムに再度同点ゴールを許し、PK戦へ。浦和は5人目で一度王手をかけたものの、日本代表GK西川周作がキッカーを務める奇策に出たが、これが裏目に出て失敗。8人目までもつれ込んだ末に6-7で敗れ、ラウンド16で敗退となった。
第1戦と同じスターティングメンバーの浦和は、試合開始からFCソウルの勢いに押し込まれる形になった。なかなか落ち着いてボールを持たせてもらえず、自陣での守備を続ける苦しいゲームになった。浦和の前線のコンビネーションが機能し始めた前半29分、落とし穴が待っていた。
GK西川周作から右サイドに移動しながらパスを受けたDF遠藤航が、DF森脇良太へのパスを相手FWアドリアーノに狙われた。ボールを奪われるとそのままペナルティーエリア内にドリブルで侵入され、DF槙野智章が必死に寄せたもののFWデヤン・ダムヤノビッチにパスをつながれ、そのままシュートを決められた。0-1と先制を許し、ホームの第1戦を1-0で勝利したアドバンテージを手放してしまった。
前半を0-1で終えた浦和は、ハーフタイムに元スロベニア代表FWズラタンをFW武藤雄樹に代えてピッチへ送り込んだ。立ち上がりの後半2分にFWダムヤノビッチに抜け出される大ピンチがあったものの、GK西川が鬼神のセーブでしのいだ。すると、少しずつ浦和がリズムをつかみ、持ち前の攻撃的なサッカーを展開していった。
同17分にドリブラーのMF駒井善成をMF関根貴大に代えて投入したあたりから、前半からハイペースで飛ばしたFCソウルの足が完全に止まり、浦和がゲームを支配。同27分にはMF柏木陽介のラストパスを受けたFW興梠慎三が、同38分には途中出場のMF梅崎司のパスを受けたFWズラタンが目の前にはGKだけというシーンを迎えたが、いずれもシュートを決められず、試合は延長戦に突入した。