「プスカシュ賞に値する」 チェコ代表FWの驚愕“50m弾”がEUROベストゴールに決定
UEFA公式サイトの投票で決定、シックがスコットランド戦で決めた一撃に栄誉
欧州選手権(EURO)は現地時間11日、イタリアが53年ぶり2回目の優勝を果たして1カ月に及んだ戦いの幕を下ろした。今大会では51試合で142ゴールが生まれたなか、UEFA公式サイトが「ベストゴール」の投票を実施。10ゴールがノミネートされたなか、チェコ代表FWパトリック・シックがスコットランド戦で決めた50メートル級のスーパーロングシュートが選出された。
UEFAが最終候補として選んだ10ゴールは、クロアチア代表MFルカ・モドリッチがスコットランド戦で決めた芸術的なアウトサイド弾や、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドがハンガリー戦で華麗な連係から奪った一撃などいずれ劣らぬ美しいゴールばかり。そのなかでファンの支持を最も集めたのは、大会4日目に行われたグループDの初戦チェコ対スコットランド(2-0)の一戦で、チェコ代表FWシックが決めたスーパーゴールだった。
1-0で迎えた後半7分、スコットランドのシュートをチェコの最終ラインがブロックすると、シックの前方のスペースにボールが転がった。そして、そのボールがハーフウェーラインをわずかに越えたところで、チェコ代表ストライカーは左足を振り抜く。わずかにインフロントにかかったボールは美しいカーブを描きながら、DF陣の背後のスペースをカバーするために少し前に出ていた相手GKの頭上を急襲。クロスバーのわずか下を通過するこれ以上ないコントロールでネットに吸い込まれ、約50メートルの芸術的なスーパーゴールになった。
歴史に残るような一撃は試合直後にも大きな話題を呼んでいたが、UEFA公式サイトでの投票の結果、見事に今大会のベストゴールに輝いた。受賞を伝えた「EURO2020」公式インスタグラムのコメント欄にも「当然のこと」「間違いない」「並外れたゴール」「凄まじい」など納得の選出との反応に加えて、「シーズン最高のゴール」「プスカシュ賞に値する」と、FIFAが毎年選出している年間ベストゴールに推す声も届いていた。
今大会で好調だったシックは、5ゴールを奪ってロナウドとともに得点王を獲得。所属するレバークーゼンでの活躍にも注目が集まりそうだ。