AI選出の「EUROベストイレブン」に海外驚き 王者イタリアから“ゼロ人”の要因は?
独自の評価システムで選出、最多はイングランドの3人
欧州選手権(EURO)はイタリアの53年ぶり2回目の優勝で幕を閉じたが、スペイン「Olocip」社は独自のAI(人工知能)評価システムによって大会ベストイレブンを選出。準優勝のイングランドから最多3選手が名を連ねるなかで、王者イタリアからは選出なしという結果になったと、スペイン紙「マルカ」が報じている。
この評価システムでは、得点数やパス・シュートの総数、成功率などではなく、そのプレーの一つひとつがチームにより大きな影響を与えた選手の価値が高くなるという。ボールを保持しているチームがそのプレーによって得点するか失点するかの確率の変化などを基に算出されるようだ。また、試合が行われた時間や結果、ホームアドバンテージなども考慮に入れたうえで評価が下されるという。
「Olocip」社のAIが選出したメンバーは以下の通りだ。(代表/所属クラブ/評価ポイント)
システム:3-4-3
GK
ジョーダン・ピックフォード(イングランド/エバートン/2.47)
DF
ハリー・マグワイア(イングランド/マンチェスター・ユナイテッド/2.79)
アイメリク・ラポルテ(スペイン/マンチェスター・シティ/3.45)
ミコラ・マトヴィエンコ(ウクライナ/シャフタール・ドネツク/2.60)
WB
ヨアキム・メーレ(デンマーク/アタランタ/3.43)
ジェルダン・シャキリ(スイス/リバプール/3.22)
MF
ジョルジニオ・ワイナルドゥム(オランダ/パリ・サンジェルマン/2.49)
ペドリ(スペイン/バルセロナ/2.45)
FW
エミル・フォルスベリ(スウェーデン/RBライプツィヒ/3.14)
ラヒーム・スターリング(イングランド/マンチェスター・シティ/3.24)
パトリック・シック(チェコ/レバークーゼン/4.34)
準優勝のイングランドからは決勝のPK戦で2本のシュートストップを見せるなど存在感を発揮したピックフォードやDFのマグワイア、3得点を決めたスターリングと最多3人が選出された。ベスト4で散ったスペインからもペドリとラポルテの2人が選ばれている。
驚きなのは優勝したイタリアから選出がなかったことだろう。「マルカ」によれば「アズーリは11人の選手が1.16ポイント以上の価値を記録しており、実質的なすべての選手が重要な役割を果たしたチームだったということ」と指摘。突出した個の力ではなく、チーム全体で平均的に高パフォーマンスを発揮した結果、手にしたタイトルだったようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)