「涙がこぼれた」 EURO制覇に感無量、イタリア主将が22歳GK絶賛「20年ごとに…」

EURO優勝に貢献したDFキエッリーニとGKドンナルンマ【写真:AP】
EURO優勝に貢献したDFキエッリーニとGKドンナルンマ【写真:AP】

キエッリーニがEURO優勝の喜びを語る「あらゆる手を尽くして結果を手に入れた」

 欧州選手権(EURO)は現地時間11日にロンドンのウェンブリーで決勝が行われ、イタリアがPK戦の末にイングランドを下して53年ぶり2回目の優勝を果たした。イタリアの主将DFジョルジョ・キエッリーニは、試合直後の国営放送「RAI」と衛星放送「スカイ・スポーツ」のインタビューに「ちょっと涙がこぼれたね」と喜びを語った。

 イタリアは3バックを採用したイングランドに前半2分で先制を許すも、後半にかけてロベルト・マンチーニ監督が変則的な3バックへシステムチェンジするなどして反撃。キエッリーニも若き日を彷彿させるような高い位置でプレーし、チームは後半22分に追いついた。その後、決勝ゴールは奪えなかったもののPK戦で勝利した。

 キエッリーニは大会中、第2戦のスイス戦で負傷離脱したものの復帰。そして準々決勝のベルギー戦、準決勝のスペイン戦、決勝のイングランド戦と、欧州トップレベルのアタッカーを擁するチームと対峙したが、チームに安定感をもたらした。

 そのキエッリーニはマイクを向けられると「ちょっと涙がこぼれたね」と切り出し、「重要なのは常にサッカーを楽しむことだった。2分で先制点を食らったとしてもね。残りの試合時間へ切り替えた。あらゆる手を尽くして望んだ結果を手に入れた。僕らが欧州チャンピオンだ」と歓喜の言葉を残した。

 同点ゴールは、センターバックを組んだDFレオナルド・ボヌッチがセットプレーのこぼれ球を押し込んだ。所属するユベントスでも長年コンビを組み、ボヌッチはEURO通算18試合目、キエッリーニは同17試合目の出場だった。2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)の欧州予選で敗退して本大会出場を逃す大失態を演じたイタリアは、マンチーニ監督にスイッチして世代交代を進めながらチームを立て直した。それでも、このベテランコンビは新体制でもチームの屋台骨であり続けた。

 キエッリーニはボヌッチとのコンビについて「僕とレオは大きく違いがあり、僕らは自分たちの能力を可能な限り最大限に活用しようとしている。良いコンビでいられるのは、自分の強みを生かして欠点を補い合えるから。これはグループ全体に当てはまり、それぞれの強みを引き出すことが成功への秘訣だった」と話した。

 そしてPK戦では、22歳のGKジャンルイジ・ドンナルンマが2本セーブの活躍。キエッリーニにとってユベントスでも同僚で、2006年ドイツW杯決勝のPK戦で勝利に導いた鉄壁守護神ジャンルイジ・ブッフォンと同じファーストネームを持つ後継者が現れていることを、冗談を交えてこう語っている。

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