メッシが悲願のA代表初タイトルを獲得した瞬間の映像を、大会公式SNSが公開し話題

　アルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、現地時間10日に行われたブラジル代表とのコパ・アメリカ（南米選手権）決勝に先発フル出場し、1-0の勝利に貢献して母国に28年ぶりの優勝をもたらした。2005年にA代表デビューを果たしたメッシにとっては、これが悲願のA代表初タイトルとなったが、コパ・アメリカ公式ツイッターは試合終了のホイッスルが鳴った瞬間を捉えた動画を公開。世界各国のファンから「もらい泣きしそう」「美しい！」など多くの祝福コメントが寄せられている。

　“史上最高のサッカー選手”と言われスペインの名門バルセロナでは数々の栄冠を手にしてきたメッシだが、アルゼンチン代表では2005年のデビュー以来、メジャートーナメントで“無冠”が続いていた。決勝の舞台にはこれまで2014年ブラジル・ワールドカップ、07年、15年、16年のコパ・アメリカで立っていたが、いずれも準優勝という悲運を味わってきた。

　そんな天才は、34歳となった今大会でも輝きを放ち、初戦からフル出場を続け準決勝までの6試合で4得点5アシストと活躍。決勝を前に、ブラジル代表FWネイマールとともに大会MVPも受賞していた。だが宿敵ブラジルとの一戦では、相手の徹底マークに遭い思うようにプレーできず。1-0で迎えた終盤には相手GKと1対1になる決定機を迎えたが、メッシらしくないコントロールミスでチャンスを生かせなかった。

　それでもキャプテンとしてピッチに立ち続け、長きにわたった呪いを解き放つ勝利の瞬間が訪れる。表示されたアディショナルタイムは5分。防戦一方のなかで耐え忍ぶと、敵陣左サイドでのFKからメッシのパスがカットされてしまう。メッシ自らが必死にスライディングタックルを仕掛けて立ち上がった瞬間、主審のホイッスルが鳴り響く。それを確認したメッシはそのままピッチに跪き、両手で顔を覆ってその場に座り込んだ。すぐにチームメート全員が駆け寄ると、メッシは感極まった表情を見せながらA代表デビューから16年間待ち望んだ初タイトルの喜びをともに分かち合った。

　この感動的な瞬間を、コパ・アメリカ公式ツイッターが「待ちに待った瞬間！」と綴って動画を投稿すると、公開から約3時間で300万再生を突破。「なんて瞬間だ！」「もらい泣きしそう」「とんでもない重圧から解放された瞬間」「最高すぎる」「真のリーダー」「あなたについに王冠が与えられた」「忘れない瞬間。美しい！」など世界中のファンから祝福コメントが寄せられていた。

　2016年コパ・アメリカ決勝のPK戦で失敗し、タイトルを目前で逃した際には代表引退を示唆するなど、長きにわたって重圧を受けていたメッシ。チームリーダーとなった今、母国に28年ぶりのタイトルをもたらし、自らの負の歴史にも終止符を打った。