「素晴らしい友情」 涙のネイマール、初優勝メッシを祝福した“25秒間の抱擁”に世界感動

ブラジル代表FWネイマールとアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ【写真:Getty Images】
ブラジル代表FWネイマールとアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ【写真:Getty Images】

アルゼンチンがブラジルを1-0で破り28年ぶりの南米制覇、メッシは悲願の初タイトル

 アルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、現地時間10日に行われたブラジル代表とのコパ・アメリカ(南米選手権)決勝に先発フル出場し、1-0の勝利に貢献し、悲願のA代表タイトルを獲得した。試合後、母国にとって28年ぶりの優勝となりメッシらアルゼンチン代表の選手が歓喜を爆発させた一方、ブラジルのエースFWネイマールは聖地マラカナンのピッチで涙を流した。だがその後、バルセロナ時代の盟友メッシのもとへ歩み寄り勝利を祝福する約25秒間の抱擁をかわし、そのフェアプレー精神が世界各国に感動を与えている。

 “史上最高のサッカー選手”と言われ、バルセロナでは数々の栄冠を手にしながら、アルゼンチン代表では2005年のデビュー以来、メジャートーナメントでの“無冠”が続いていたメッシ。決勝の舞台にはこれまで2014年ブラジル・ワールドカップ、07年、15年、16年のコパ・アメリカで立ち、いずれも準優勝に終わっていた。

 今大会では初戦からフル出場を続け、準決勝までの6試合で4得点5アシストと活躍。決勝を前にネイマールとともに大会MVPも受賞していた。だが宿敵ブラジルとの一戦では、相手の徹底マークに遭い思うようにプレーできず。1-0で迎えた終盤には相手GKと1対1になる決定機を迎えたが、メッシらしくないコントロールミスでチャンスを生かせなかった。

 それでもキャプテンとしてピッチに立ち続け、長きにわたった呪いを解き放つ勝利のホイッスルを聞いた。直後にチームメートがメッシのもとに駆け寄り、28年ぶりの優勝を祝い歓喜を爆発させた。

 一方、ブラジルが優勝した前回19年大会は直前の負傷で離脱し、コパ・アメリカのタイトルを手にしていなかったネイマールは、聖地マラカナンでの敗戦に人目をはばからずに涙を流した。だが、その後にピッチ上でメッシの姿を見つけると、バルセロナ時代の2013年から17年まで共闘した盟友と、約25秒間に及ぶ熱い抱擁をかわし、勝利を祝福した。

 このシーンに世界各国のメディアが反応し、米衛星放送「FOXスポーツ」サッカー版公式ツイッターは「コパ・アメリカ決勝後、彼らは長い抱擁を共有」と綴り動画を投稿。米スポーツ専門局「ESPN」コスタリカ版公式ツイッターも「ネイマールとメッシの素晴らしい友情」と称えた。米サッカーメディア「Planet Fútbol」公式ツイッターも「ネイマールは、アルゼンチンがコパ・アメリカのタイトルを獲得後、友人同士の心のこもった抱擁でメッシを祝福。リスペクト」と綴り、ネイマールのフェアプレー精神にあふれた行動に賛辞を送っていた。

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