精度を欠いた浦和、“鬼門”のアウェーで大分に0-1敗戦 2004年以来17年白星なし
大分が前半に町田のゴールで先制、最後まで1点を守り抜き5試合ぶりの勝利
今季、リカルド・ロドリゲス監督の就任からここ数年の不振を脱してきた感のある浦和レッズだが、鬼門を突破することはできなかった。10日のJ1リーグ第22節、大分トリニータとのアウェーゲームに0-1で敗れ、敵地での大分とのリーグ戦で2004年以来17年間の白星なしが続いた。
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前節まで20試合で勝ち点13の19位と低迷中の大分だったが、この日は浦和に対して効果的に襲いかかった。安定したボール保持からの攻撃を目論む浦和が余裕のある状態ではブロックを作って構え、大分ゴールに背を向けてボールを持った瞬間に激しいプレスに出るメリハリのある守備で立ち上がりからショートカウンターを連発した。
そして前半12分、浦和DF西大伍からボールを奪い取ったところでそのまま左サイドを崩した大分は、MF小林成豪のクロスを逆サイドでMF町田也真人がヘディングで合わせて先制に成功した。その後も同様に速攻からFW長沢駿が決定機を迎える場面もあったが追加点はならず。浦和は良いところなく時間が進み、大分の1-0リードで前半を終えた。
後半から浦和のロドリゲス監督は、MF柴戸海に代えてFW杉本健勇を投入。MF小泉佳穂の位置を少し下げ、前線でFWキャスパー・ユンカーと杉本が並ぶ状況を作った。そして、大分が前向きな寄せを見せる瞬間を逆手に取ってサイドの背後を取る場面が増えた。しかし、そこからのクロスで迎えたチャンスでDF明本考浩や小泉がシュートを枠内に抑え込めず、同点ゴールを奪えないままジリジリと時間が経過した。
残り15分を切ってロドリゲス監督はユンカーに代えてFW興梠慎三、MF汰木康也に代えてMF関根貴大と攻撃陣にフレッシュな選手を投入したものの、最終的なところで精度を欠く状況は最後まで改善されず。このまま大分が1-0で逃げ切り、リーグ戦で5試合ぶりの勝利を収めた。
大分がJ2やJ3で戦っているシーズンもあるとはいえ、浦和は2004年を最後に大分とのアウェーゲームで勝利できていない。05年にはペリクレス・シャムスカ監督の就任初戦で奇跡の残留につながる12試合ぶりの勝利を献上し、リーグ優勝した06年のチームや07年のアジア制覇を果たしたチームも大分では勝利できなかった。
他にも13年にはミハイロ・ペトロヴィッチ監督時代の攻撃的サッカーでも勝利できず、今季に入って浦和を立て直したロドリゲス体制でも“敵地”大分での戦いは厳しいものになった。