バルセロナの声明は「謝罪ではない」 日本人差別疑惑への”対応不備”を海外紙指摘
デンベレ&グリーズマンによる言動の余波拡大、クラブ側の対応に海外メディア注目
スペイン1部バルセロナに所属するフランスFWウスマン・デンベレと同代表FWアントワーヌ・グリーズマンが、日本人に対して差別的な言動をしたとされる騒動の余波が拡大しているなか、海外紙はこの2選手が所属するバルセロナ側の対応への不備を指摘。公式発表された謝罪文の内容を踏まえ、「この結論に楽天、コナミ、そして日本のファンは、満足できないのではないか?」と綴っている。
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今回の騒動は英紙「デイリー・メール」などが報じたもので、2019年夏にバルセロナのプレシーズンツアーで来日した際のものと見られる映像がSNS上に流出したのが発端。宿舎となっていたホテルの部屋でデンベレとグリーズマンが日本人スタッフの容姿や言葉を侮辱した言動が収められていたとして、世界各国で波紋を広げている。
クラブや選手のスポンサーも当然黙ってはおらず、グリーズマンとカードゲームのアンバサダー契約を締結していたコナミは契約解除を発表。また、バルセロナのメインスポンサーである楽天グループ代表の三木谷浩史氏がクラブ側へ正式に抗議する事態にまで発展した。
この騒動を受けバルセロナ側も公式声明で謝罪しているが、香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」はジョナサン・ホワイト氏によるオピニオン記事の中で、声明文の内容に対する違和感を指摘。「FCバルセロナには人種差別や差別の場所はない」と宣言した文面に「適切な言葉を並べていた」とした一方、「2019年夏時点でクラブの責任は前経営陣および執行役員の手にあった」「現在クラブを運営する経営陣は、これに類する事象が今後繰り返されないよう、尽力いたします」との内容に「謝罪ではなく、長年の価値観を誇るクラブにとっては奇妙なポイントだ」と綴っている。
また同メディアは、バルセロナ側の対応に不備があるとも指摘している。差別疑惑という騒動を起こした2選手に対し、即座に重い処分が下されても不思議ではないが、今のところ発表されているのは謝罪声明のみだ。