英代表OB解説者コンビ、母国の今大会初失点で意見対立 「止めないと」「それは手厳しい」
ネビル氏はGKのミスを指摘する一方で、ライト氏はデンマーク代表MFのFKを称賛
イングランドは欧州選手権(EURO)の準決勝でデンマークに延長戦の末に2-1で勝利し、史上初の決勝進出を決めた。悲願の大会初制覇に王手をかけたが、同国代表OBの解説者コンビであるギャリー・ネビル氏とイアン・ライト氏の意見が対立して話題となっている。英紙「デイリー・メール」が報じた。
問題となったのは、前半30分にデンマーク代表MFミッケル・ダムスゴーがゴール前約25メートルの位置から決めた直接FKだ。今大会無失点だったイングランドだが、立て続けにFKを与えると、ダムスゴーが放ったシュートがGKジョーダン・ピックフォードの手を弾いてネットに突き刺さった。その後、相手のオウンゴールで同点に追いついたイングランドは、延長戦でFWハリー・ケインがPKから決勝ゴールを挙げて、2-1で勝利した。
延長戦の末、辛くも決勝進出を決めたイングランドだが、ネビル氏は大会初失点の場面で相手のシュートコースが甘かったとして、GKピックフォードのセービングに不満を露わにした。英民間放送局「ITV」のハーフタイムの解説で、ネビル氏はピックフォードがもっと良い対応ができたのではと振られると、「もちろんだ」と答え、「ゴールまでは距離のある位置からのシュートだった。ボールが隅をついたのであれば、仕方ないだろう。だが、ボールがゴールの中央に飛んだ時は、GKが防がないといけない」と持論を展開した。
これに対して、ライト氏は「それは厳し過ぎると思う」と違う意見を述べている。
「あの壁に対して、あのシュート。ダムスゴーのキックが、大いに称賛を受けるべきだ。ピックフォードは、最後の最後にボールを見ることができた。彼らは(ハリー・)マグワイアの上を狙って見事に決めた。ダムスゴーのフリーキックが称賛されるべき場面だ」
解説者の意見は割れる結果になったが、決勝進出を果たしたイングランド代表チームは一丸となり、初優勝に向かって突き進んでいるようだ。決勝のイタリア戦では、2人の解説者が口を揃えて称賛するような展開となるのだろうか。