FA杯優勝もファン・ハール解任は至極当然? 今季のデータに潜むマンUの凋落ぶり

消極的なマンUが不名誉な1位も獲得

 データをさらに見ていくと、厳しい数値が並んでいる。チャンスメイク数301回はリーグ18位と、まさかの降格圏内。ファイナルサード(ピッチ全体を三分割して相手ゴール側から3分の1のエリアのこと)でのパス数も2327本で14位と、崩しの局面に入ってからの攻撃にスムーズさを欠いていたことが窺える結果となった。

 一方でバックパス数は、3107本でリーグ1位に輝くという不名誉なトップを飾っている。横パス数も9718本で3位、平均ポゼッション率58.23%も2位と、いずれも上位に位置することから、いかに自陣での効果的ではないパス回しが多かったかが分かる。

 相手ゴールへ次々と向かっていく迫力あるアタックを好むサポーターやユナイテッドOBから、たびたび批判を浴びてきた”ファン・ハール流戦術”だが、これほどまで明確にデータ上でその魅力の乏しさが示されると、クラブのフロントがオランダ人指揮官に見切りをつけた理由も、決して結果を見ただけの短絡的な判断ではなかったと推察できる。

 

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