デンマークGKに「レーザー照射」 英ファンの”マナー違反”を母国糾弾「馬鹿な行為」
EURO準決勝のデンマーク戦に勝利も、イングランドファンの振る舞いを英問題視
欧州選手権(EURO)準決勝のイングランド対デンマークの一戦は延長戦の末、イングランドが2-1で勝利し、史上初の決勝進出を決めた。国内は歓喜に包まれた一方、英メディアは延長前半に獲得したPKの際、デンマーク代表GKカスパー・シュマイケルにレーザー光線が当てられたことを受け、ファンのマナーを糾弾している。
悲願のEURO初制覇を目指すイングランドは、準決勝でデンマークと対戦。前半30分に直接フリーキックを決められ先制を許すも、その9分後にFWブカヨ・サカのクロスがオウンゴールを誘発し、試合を振り出しに戻す。その後も果敢に相手ゴールに迫りながら追加点を奪えず、試合は延長戦へ突入する。
すると延長前半12分、右サイドの深いところからペナルティーエリア(PA)内にドリブルで侵入したFWラヒーム・スターリングが倒されてPKを獲得する。これをFWハリー・ケインが、一度はGKにセーブされながらも、こぼれ球を押し込んで勝ち越しに成功。2-1のまま試合は終了し、イングランドがEURO史上初の決勝進出を決めた。
国内は歓喜に包まれた一方、英メディアは延長前半に獲得したPKの際、イングランドファンからデンマークGKシュマイケルの顔面に向かってレーザー光線が当てられた事実を報道。「マンチェスター・イブニング・ニュース」紙は「ハリー・ケインが決めたPKの際に、ファンがカスパー・シュマイケルの顔面にレーザー照射した馬鹿な行為」と見出しを打ち、同国の民間放送局「ITV」内でもその瞬間の映像が流され、非難されたと綴っている。
「ITVの司会者であるマーク・チャップマンは、当然のことながら、この犯人の愚かさを非難した。彼はこう言った。『ハリー・ケインがPKを獲得した瞬間に発見したことがありますが、これは全く受け入れがたい、馬鹿げたことです。それが誰であろうと、その人は馬鹿だ。それによってカスパー・シュマイケルが退場にならなかったことを祈るばかりだ。ああいうのは誰も見たくないものだ』」
欧州の頂点に立つまであと一歩へ迫ったイングランド。デンマークを撃破したその戦いぶりに賛辞が送られた一方、一部ファンのマナー違反が、喜びムードに水を差していた。