母国スペイン敗退…ピケがPK“先行有利”を主張 「不利な状況から始まるのは…」

元スペイン代表DFジェラール・ピケがPKの選考有利を主張【写真:Getty Images】
元スペイン代表DFジェラール・ピケがPKの選考有利を主張【写真:Getty Images】

試合後に自身の公式ツイッターに投稿、PK戦は先攻が有利と主張

 欧州選手権(EURO)準決勝のイタリア対スペインは、PK戦の末にイタリアが決勝進出を決めた。元スペイン代表DFジェラール・ピケは、母国の敗退を受けて自身の公式ツイッターで「PK戦は先攻が有利すぎて不平等だ」と投稿している。

 両者は90分間を1-1の同点で終え、延長戦でも決着がつかずにPK戦に突入した。そのコイントスでは、イタリアの主将DFジョルジョ・キエッリーニとスペインの主将DFジョルディ・アルバが、ドイツ人レフェリーのフェッリクス・ブリッヒ氏を挟んで立ち会った。その結果、使用するゴール、キックの先攻と後攻を決めるトスをともにイタリアが勝って、ゴール裏にイタリアサポーターの多いサイドを使用し、キエッリーニの選択によりイタリアの先攻で始まった。

 その1本目でイタリアはMFマヌエル・ロカテッリがGKウナイ・シモンにセーブされたものの、スペインはFWダニ・オルモが枠を外した。その後は両者ともに成功が続いたが、スペインは4人目のFWアルバロ・モラタがGKジャンルイジ・ドンナルンマにセーブされてしまう。そしてイタリアは5人目のMFジョルジーニョが冷静に決めて、PK戦を4-2で制した。

 この展開に黙っていられなかったのが、ピケだった。普段からバルセロナとスペイン代表関連では炎上することの多い選手だが、このPK戦の結果を受けて自身の公式ツイッターに次のように投稿している。

「EUROとコパ・アメリカで、4回あったPK戦のすべて先攻のチームが勝っているのは偶然じゃないだろう(実際にはコパ・アメリカの1試合では後攻のペルーが勝利)。スタッツも先攻チームにはオプションが多いとしている。このような大会で引き分けた後に、不利な状況から始まるのは正しいのか」

 普段から黙っていられないことで知られるピケだが、返信欄の「解決策はなんなのか」という問いには「ABBA方式」を推した。

 過去にもPK戦の順番については議論があり、約5年前はテニスのタイ・ブレークと同様に、先攻チームが1本蹴った後に後攻チームが2本蹴り、次に先攻チームが2本蹴るという「ABBA方式」がテストされたが、思ったような効果がなかったとして正式採用に至らなかった。

 なおイタリア対スペインの後に行われたコパ・アメリカ準決勝のアルゼンチン対コロンビアもPK戦となったが、後攻のアルゼンチンが勝利。ピケの主張も少し弱まる結果になったものの、「ABBA方式」が採用されないなかで行われるPK戦では、コイントスの時点で先攻を取ることが少しばかり勝利に近づくと言えるのかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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