「残忍な足裏タックル」 メッシの左足から出血、“暴力的プレー”と母国メディア指摘

アルゼンチン代表FWリオネル・メッシが治療を受ける様子【写真:AP】
アルゼンチン代表FWリオネル・メッシが治療を受ける様子【写真:AP】

コパ・アメリカ決勝に導いたメッシ、後半に相手DFファブラから危険なタックルを浴びる

 アルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、現地時間6日に行われたコパ・アメリカ(南米選手権)準決勝のコロンビア戦(1-1/PK3-2)に先発フル出場し、2大会ぶりの決勝進出に貢献した。先制点をアシストし、その後はコロンビアの激しい守備に苦しめられたメッシだが、後半には相手DFから「残忍な足裏タックル」を受け、ソックスに血が滲んでいたと母国メディアが注目している。

「史上最高の選手」と称され、スペインの名門バルセロナでは数々の栄光を手にしてきたメッシだが、これまでA代表ではワールドカップ、コパ・アメリカともにあと一歩のところでタイトルを獲得できていない。悲願の優勝を目指すなか、今大会も初戦からキャプテンとして5戦連続フル出場を続け、ここまで4得点4アシストと圧巻のパフォーマンスを披露してきた。

 そして迎えたコロンビアとの準決勝でも、メッシはいきなり輝きを放つ。前半7分、MFジオバニ・ロ・チェルソの縦パスをペナルティーエリア内に走り込みながら受けて巧みにターン。そして中央へマイナスに折り返しFWラウタロ・マルティネスの先制ゴールをアシストした。

 その後も攻撃の中心として機能していたメッシだが、1-0で折り返した後半3分にヒヤリとする場面が訪れる。中盤での攻防で、後半から投入されたコロンビア代表DFフランク・ファブラのトラップが大きくなったところをメッシが奪いにいく。すると次の瞬間、ファブラが左足裏を見せるスライディングタックルを敢行すると、スパイクの裏がメッシの左足くるぶし付近を直撃。アルゼンチンの絶対的エースは悶絶して倒れた。

 主審はファウルを取らなかったが、試合を止めて治療。約2分後に立ち上がり、その後プレーに復帰した。大事には至らなかったが、約10分後に捉えられた国際映像では、メッシの左足くるぶし付近のソックスが血で滲んでいた。

 これに母国メディアが反応しており、アルゼンチンメディア「Infobae」は、「リオネル・メッシの足首を血まみれにした、フランク・ファブラの残忍な足裏タックル」と見出しを打ち、「レッドであるはずなのに、レフェリーは警告すら出さなかった」と指摘。「ベネズエラ人レフェリーのヘスス・バレンズエラは暴力的なプレーにとても寛容で、この場面で醜い間違いを犯した」と、主審の判定に疑問を呈した。

 またアルゼンチンメディア「Minutouno.com」も、「VARレビューすらしなかったリオネル・メッシへのファブラの恐ろしいキック」と判定への不満を露わにし、悶絶するメッシの姿が「みんなを怖がらせた」としている。

 もっともメッシ自身は、強烈なタックルを受けた後も勝利を目指して全力でプレー。ポスト直撃のシュートや相手選手をなぎ倒すドリブルなどを披露し、PK戦でも1人目のキッカーを務めて成功させた。宿敵ブラジルとの決勝でも輝きを放ち、悲願のA代表初タイトルを手にできるだろうか。

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