「我々にはスナイパーがいない」 独紙が“敗因検証”、英代表エースの得点率に注目

ドイツ代表FWティモ・ヴェルナーとイングランド代表FWハリー・ケイン【写真:AP】
ドイツ代表FWティモ・ヴェルナーとイングランド代表FWハリー・ケイン【写真:AP】

EURO16強敗退のドイツ、地元紙が母国FW陣とイングランド代表FWケインとの差を指摘

 ドイツ代表は欧州選手権(EURO)決勝トーナメント1回戦でイングランドと対戦し0-2で敗れたが、地元メディアからはエースストライカーの存在が両国の違いだったとの指摘が出ている。

 2008年大会から3大会連続でベスト4以上まで勝ち進んでいたドイツにとって、決勝トーナメント1回戦負けという今回の結果は受け入れがたいものであり、現地メディアでは連日ヨアヒム・レーブ監督の戦術や選手起用などに関する検証と批判が続いている。

 そうしたなか、ドイツ紙「ビルト」は「これがドイツに欠けていたものだ」と題したEUROに関する特集記事を掲載。準決勝まで勝ち進んだ4チームとドイツとの違いについて分析し、「非常に強いチームスピリット」(デンマーク)、「若手の積極的な起用」(スペイン)、「戦術に関する一貫性」(イタリア)という各チームの特徴がドイツには欠けていたと指摘している。

 さらにイングランドとの比較では、「ハリー・ケインはグループステージではノーゴールだったが、決勝トーナメント1回戦のドイツ戦とウクライナ戦ですべての問題は解決し、彼は姿を現した。ケインのようなスナイパーが、ミロスラフ・クローゼ以来我々にはいない。代表戦59試合で37ゴールは、このトッテナムのスター選手による驚異的な得点率だ」とノックアウトステージに入ってからの2試合で3ゴールと調子を上げつつあるイングランドの点取り屋について触れている。そして「ケインは世界でもベスト5に入るアタッカーの1人。なぜなら彼はリーダーであり、素晴らしい得点率の持ち主だからだ」という、かつてマンチェスター・ユナイテッドで指揮を執ったサー・アレックス・ファーガソン氏の今大会期間中のケインに関するコメントも引用しながら、自国のストライカー不在を嘆いている。

 今大会3ゴールのケインは、現地時間7日のデンマークとの準決勝で2点を決めれば、FWパトリック・シック(チェコ)やFWクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)と並んで得点ランク首位タイとなり、2018年ロシア・ワールドカップに続く大会得点王のタイトル獲得も視野に入ってくる。選手としてピークに達しつつあるとも言えるその活躍ぶりには、イングランドの永遠のライバルであるドイツからも羨望の眼差しが向けられているようだ。

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