「存在はすごく大きい」 岐阜監督が語る“柏木効果”とJ2昇格に向けた今後の“活用法”
柏木にボールを預け、周囲の選手が背後を狙っていくスタイルは一つのオプションに
J2昇格を目指すFC岐阜は、中断期間までの14試合をリーグ3位(8勝1分5敗)で終えた。安間貴義監督の下、球際にアグレッシブに行き、堅い守備からのショートカウンターをベースとした戦術を刷り込んできた。そのなかで、攻撃面で変化をもたらす選手が、今年3月に電撃加入した元日本代表MF柏木陽介だ。
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柏木の加入が正式発表されたのは3月12日。シーズン開幕戦(ヴァンラーレ八戸/0-0)の2日前というタイミングだった。4月25日のJ3リーグ第6節カターレ富山戦(0-1)で、後半11分からMF三島頌平に代わってシャドーに入り、新天地デビュー。5月22日の天皇杯1回戦Honda FC戦(0-2)で今季公式戦初先発を飾ると、リーグ戦でも6月6日の第10節福島ユナイテッドFC戦(2-1)で待望の初スタメンを務め、1得点1アシストの活躍を見せた。柏木をスタートから使えるようになったことで、“チームとしての形”が見えたと安間監督は振り返る。
「陽介が先発で使えるようになって、福島戦(2-1)、宮崎戦(3-1)とこの形でいこうというのが見えました。しっかりと陽介に預けて、周りが自信を持って背後に出ていくゲームはできていた。彼の存在はチームにとってすごく大きいです。(元日本代表MF)本田拓也もそうなんですけど、彼らが声をかけるタイミング、同じことでも彼らが言うことによって選手たちが自信を持てるので」
それだけに、柏木のコンディションが上がり、MF川西翔太、MF舩津徹也、MF吉濱遼平ら周囲の選手との連携も取れてきたなかで、6月20日のFC今治戦(0-3)で右太ももを痛めてしまったのは、長期離脱にこそ至らなかったとはいえ、チームとして少なからず痛手だった。安間監督の中では、柏木は“先発でこそより生きる”という考えがあるようだ。
「ここから行こうという時の今治戦(のアクシデント)だったので、いるいないの違いはあったと思います。長野戦(1-2)も、正直まだ足に張りがあって、長い時間は無理だったんですけど、先発から外れている時もみんなに声をかけてくれているし、少しの時間でも出られるなら行きたいと。サッカーに、このチームに夢中になってくれていて、すごく良い立ち振る舞いをしている。とにかく使いたい選手になってくれています。
長野戦に陽介を途中で入れたけど、みんな慌てすぎてしまっていて、声が届かない。やっぱり先発から出して、最初から導いてくれる存在は必要だと考えています。勝ち取ってきていないチームにとって、勝ち取ってきている選手の言葉はすごく大事。うまくミックスされれば、もっと良いチームになっていくのかなと思います」