「レッズの選手で良かった」 浦和で失意の1年、元Jリーガーが引退後に咲かせた大輪の花

02年に加入した高校出の同期。寮に遊びに来た小野伸二の姿も【写真:本人提供】
02年に加入した高校出の同期。寮に遊びに来た小野伸二の姿も【写真:本人提供】

「レッズ花壇」を手掛け多方面から賛辞「今まで劣等感しかありませんでしたが…」

 新天地は2003年3月から勤務する東武動物公園で、現在は庭園管理士として花に携わる日々だ。ローズガーデンという園内のバラ園が拡張された18年春、東海林は“浦和レッドダイヤモンズ”というバラの植樹に尽力。19年と20年には無数のビオラを植え、浦和レッズのエンブレムとハートの12をデザインした巨大な「レッズ花壇」を手掛けた。

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 浦和OBがSNSなどで紹介した途端、大勢の浦和サポーターがユニフォーム姿で来園し美しさに驚嘆、感嘆した。声をかけられ、賛辞を贈られると胸が熱くなった。

「今まで劣等感しかありませんでしたが、レッズの選手で良かったと初めて実感できた瞬間です」

 プロ選手としては失望と挫折にまみれたが、天職に巡り合って鮮やかな大輪の花を咲かせた。(文中敬称略)

河野 正

1960年生まれ、埼玉県出身。埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを担当。2007年にフリーランスとなり、主に埼玉県内のサッカーを中心に取材。主な著書に『浦和レッズ赤き激闘の記憶』(河出書房新社)『山田暢久火の玉ボーイ』(ベースボール・マガジン社)『浦和レッズ不滅の名語録』(朝日新聞出版)などがある。

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