進むオランダ化

　マンチェスター・ユナイテッド（マン・U）のルイス・ファン・ハール監督がオランダ人閥を強化すべく、またしても教え子の獲得に動いていることが明らかになった。英地元紙「デイリー・エキスプレス」が「アーセナルとマン・Uがオランダのスター、ロン・フラール争奪戦」という見出しで報じた。
　ファン・ハール監督は今季、移籍市場ですでに1億5000万ポンドもの巨額資金を投入しながら、公式戦わずか1勝とその手腕が疑問視され始めている。そこで指揮官は、自分のサッカーを熟知するブラジルワールドカップ3位入賞に貢献した、まな弟子たちを集めようとしているようだ。
　すでに、現在のチーム内でも、それが見え隠れする。オランダ代表エースのFWロビン・ファン・ペルシーに指定席を与え、クラブの象徴的な存在であるイングランド代表FWウェイン・ルーニーを中盤での起用に踏み切った。移籍市場閉幕直前には、同国代表MFダリー・ブリントをアヤックスから獲得している。
　バイエルン・ミュンヘンのペップ・グアルディオラ監督からは、ファン・ハール監督がオランダ代表FWアリエン・ロッベン獲得の打診を出したが、「誰も行きたがらなかった」と事実を暴露したばかりだった。来年1月の冬のマーケットでも、大補強に打って出る方針を固めているマン・Uだが、ファン・ハール色がより一層、濃くなりそうな状況だ。