EURO最注目の「シンデレラストーリー」 27歳“遅咲きアタッカー”にドイツが熱狂

ゴセンスはポルトガル戦で3ゴールに絡みチームをけん引した【写真:AP】
ゴセンスはポルトガル戦で3ゴールに絡みチームをけん引した【写真:AP】

夢にまで見たドイツ代表、負けられない一戦でチームを救うパフォーマンス

 夢にまで見た代表チームでプレーできるというだけでも喜びだったが、今、ゴセンスはドイツ代表のレギュラーとしてEUROを戦うチームをけん引するプレーを見せている。

 フランスとの開幕戦に0-1で敗れていたドイツにとって負けることが許されなかった19日のポルトガル戦(4-2)で、ゴセンスは1得点1アシストに相手のオウンゴールも誘発し3ゴールに絡む大活躍。それ以外にも気持ちを感じさせるプレーの連続でファンを魅了した。つい最近まで、ゴセンスにとって代表戦はパブリックビューイングで恋人や仲間と一緒に応援するものだったが、今は違う。彼のプレーがスタジアムの、そして画面の向こうのファンを熱狂させているのだ。

 27歳の遅咲きアタッカーは、今大会のドイツ代表の浮沈のカギを握る存在かもしれない。

中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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