サッカー五輪代表「18人枠」を巡るドラマ 「落選」の悔しさから飛躍した3人の名手
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リオ行きを逃した鎌田、欧州移籍で飛躍を遂げる
■鎌田大地(1996年生まれ/2016年リオデジャネイロ五輪落選)
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現在のA代表で、南野拓実とともに2列目の主力を担う鎌田大地も五輪の選考に泣いた1人。オーバーエイジを除くと1993年生まれの選手が一番上になる年齢構成を考えれば、96年生まれの鎌田には不利だったが、ルーキーイヤーだった2015年におけるサガン鳥栖での活躍を見ても十分にチャンスはあった。
しかし16年1月のアジア予選(U-23アジア選手権)直前に怪我をしてしまい、そこでチャンスを得たメンバーが周囲の低評価を良い意味で裏切る優勝を果たしたことも、鎌田の立場を悪くした側面はあるかもしれない。結局、トゥーロン国際でのラストチャンスにもアピールしきれず、予備登録メンバーにすら入らなかった鎌田だが、鳥栖で成長を続けて17年夏にドイツのフランクフルト移籍を果たした。
しばらくドイツで苦闘したが、ベルギーのシント=トロイデンで12得点をあげ、復帰したフランクフルトでも中心的な存在となり、19年3月にA代表初招集、そこから長い中断期間を経て、カタールW杯に向けて森保一監督の信頼を大きく高めている。
(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)
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河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。