塩越柚歩、五輪メンバー選出でラッキーガールに名乗り 「持っている選手になりたい」
6月10日のウクライナ戦で代表デビューを飾り、いきなり2ゴールを記録
なでしこジャパン(日本女子代表)は18日、今夏の東京五輪に出場するメンバー18人を発表した。6月の代表活動でデビューを飾ったMF塩越柚歩もメンバー入り。所属する三菱重工浦和レッズレディースを通じてオンライン取材に応じ、「この選手が出たら何かが起こると期待を持たれるような選手になりたい」と笑顔だった。
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塩越は浦和の下部組織から2016年にトップ昇格すると、リーグ戦でもサイドバック起用を中心にしながらレギュラーを掴んだ。そして翌年からは、当時の石原孝尚監督が「君がなでしこの10番になるんだと言っているんです」と話し、2列目で起用されるようになった。しかしすべてが順調とは言えず、膝の手術もあり、2018年と19年は出場機会を大きく減らした。
そのなかで昨年にはチーム内でも中心的な立場を取り戻し、2列目のサイドや中央を問わずプレーしてリーグ優勝に大きく貢献。そして、秋には代表合宿に初選出された。それだけに、塩越自身も「自分自身、怪我もあり膝の手術もして、リハビリを経て調子が上がっている感覚と、試合に出させてもらっている自信でコンディションも上がり、そういうなかで初招集してもらった。1年延期になったことでメンバーに選んでもらえたのは、絶対にそうだと思う」と、新型コロナウイルスの影響で東京五輪が1年延期になったことはメンバー入りの要因として大きいと話した。
その一方で、昨年からの急激な成長曲線は国内女子サッカー選手の中でも屈指だろう。そして、6月10日の国際親善試合ウクライナ戦(8-0)で代表デビューすると、いきなりの2ゴール。13日のメキシコ戦(5-1)でも途中出場し、前線で変化をつけた。五輪メンバー18人の中で、最も遅れてきたシンデレラガールだと言える。
18人という狭き門中では、過去のプレー経験も含めてユーティリティー性が生きた。高倉麻子監督は、メンバー発表会見中に塩越とDF北村菜々美(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)について、「シンプルにパフォーマンスが良いという一言に尽きることもあるし、プレーの幅が2人とも、一つのポジションや得意なプレーだけでなく、チーム戦術の中で比較的どこに置いても自分自身を発揮できる強さを感じた」と説明している。