鈴鹿ポイントゲッターズ、天皇杯神戸戦のYouTube配信が実現するまでの舞台裏と反響
チャンネル登録者数は400人から3100人超に急増
「『放送できませんでした』『途中でネット配信が終わりました』は絶対やってはいけないと思い、そのリスクマネジメントに努めました。YouTubeの配信は、カメラで映像を撮って、音声を入れ込んで、それをエンコーダに流し込んで届けるイメージ。動画と音声は何かあってもすぐに対応できるように、地元のテレビ局さんに依頼して、カメラマンと音声の方を1人ずつ用意していただきました。JFLチャンネルとDNP(大日本印刷)の技術者さんにもモニタリングしてもらいながら、現場にも1人来ていただいて。
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あと、(映像の)垂れ流しだと楽しみも半減してしまうので、実況・解説がいたほうがいいなと。我々がやっても良かったのですが、鈴鹿寄りにやってはいけないので、神戸さんのことを詳しく知っているプロの方にお願いして、50/50の感覚でアプローチしたほうがお互いに気持ちよく終われるかなと考えました。怪我をしてしまった佐藤和馬も、フロントでも働いているので、前日に聞いたらやりますと快く引き受けてくれました」
試合後には、ツイッターなどインターネット上で鈴鹿のYouTube配信を称える声が多く見受けられた。天皇杯2回戦の放映権を申請した時点で約400人だったチャンネル登録者数も3160人にまで急増している。吉田社長も、改めてネット社会の影響力の大きさを感じたという。
「やってくれて良かったと言ってくださる方も多く、反響は十分あったと思います。本当は(登録者数)5000人までいきたかったんですが、そこは少し我々のPR不足でした。1回やってしまうと皆さんの期待値は上がるので、今後ホームゲームをどうしようかなと(笑)。将来的には自前で放送ができれば登録者数も増えていくだろうし、ファンの方が聞いて楽しい放送をお届けできればサポーター獲得にもつながると思います。今回、スペインを含めて世界で映像を見ていただくことができたので、ネット放送は凄い、メディアの在り方は変わりつつあると改めて感じました」
鈴鹿の挑戦は、クラブとして新たな可能性を見出すものとなるかもしれない。