“浦和の酒井宏樹”が誕生したクラブの舞台裏 「興味をいつ持ったかで言えば相当前」

【写真提供:ⒸURAWA REDS】
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リカルド・ロドリゲス監督が「何が何でも行ってくれ」と獲得を強く要望

 浦和レッズの西野努テクニカル・ダイレクター(TD)は、日本代表DF酒井宏樹の獲得に際してオンライン会見を実施。酒井の獲得に「アジアでトップレベルを維持することを見据えれば、ポジションの必要、不要よりもこういうレベルの選手がいてほしい」と、獲得の意図を語った。

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 酒井は欧州でのシーズンを5月末に終えると5年間在籍したフランスの名門マルセイユからの退団を表明。そして、浦和への加入が発表された。西野TDは酒井獲得への流れを「興味をいつから持ったかで言えば、相当前。2020年になって編成のリスト作りや情報集めをしていた中で、『こういう人が来てくれれば良いな』というレベルから始まっている」というところからの経緯を話した。

「去年の夏前後くらい、移籍市場が開くと情報が飛び交う。その中で日本に戻る意向があるのかという話が入ってきた。このチームのこのパーツが必要という話ではなく、3年計画、その先を見据えてアジアでトップレベルを維持するチームになると考えれば、ポジションの必要、不要よりもこういう選手がいてほしいというところから。現実味を帯びてきて可能性があるぞとなってから監督に話すわけだけど、そうしたらリカルド・ロドリゲス監督から『何が何でも行ってくれ』という強い要望があった」

 そして、「正式な交渉、マルセイユにレターを出したのは2月の沖縄キャンプ中(7日まで)か、帰ってきてからくらい」と話し、そこから交渉をまとめたという。

 浦和が今季開幕前に獲得したJ1レベルの実績がある選手は、ヴィッセル神戸からDF西大伍、大分トリニータからMF田中達也だったが、シーズンが開幕してからデンマーク人FWキャスパー・ユンカーを獲得すると、デビューから約1カ月でゴールラッシュを見せている。さらに、中断明けの登録期間に向けてデンマーク代表招集歴のあるDFアレクサンダー・ショルツと、日本代表の酒井を獲得した。新型コロナウイルスの影響が色濃くある中、西野TDは財政的な点にも言及している。

「チーム人件費だけを見ると、2019年から20年、今年にかけて下がっている。下げ幅はできるだけ少なくしてもらっている。言われているほどの大金を使っているというより、チーム人件費自体は減っている。その中で何とか、クラブが最大限の確保をしてくれる。僕らは限られたところをうまく使うというか、お金の使い方に関しては厳しくなる一方だけど、その中でどうやって結果を残していくかという厳しい環境だからこそ無駄なことはできないし、知恵が出る、アイディアが出るところもある」

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