浦和が2年ぶりルヴァン杯ベスト8進出 イニエスタ擁する神戸を2戦合計スコア4-3で撃破
第2戦は2-2で引き分けるも、2戦合計スコア4-3で浦和が8強進出
浦和レッズがルヴァンカップで2年ぶりのベスト8進出を果たした。13日に浦和駒場スタジアムで行われたプレーオフステージ(16強)、ヴィッセル神戸との第2戦で2-2と引き分け、2戦合計スコア4-3で浦和が突破を決めた。
浦和がJリーグ開幕当時からのホームスタジアムである浦和駒場で、名目上は中立地の天皇杯を除きリーグ戦かカップ戦のホームゲームを実施するのは、2010年5月26日、ヤマザキナビスコカップ(当時)予選リーグのモンテディオ山形戦以来になった。神戸ホームで行われた初戦は、浦和が2-1で勝利して第2戦が始まった。
神戸は最低でも2得点しないと突破の可能性がない試合になったが、そのなかで前半16分、コーナーキックのチャンスを得ると、ボールはペナルティーエリアのすぐ外でこぼれ球を狙っていたDF酒井高徳のところへ飛んだ。
しかし、ここでミドルを狙った酒井はまさかのシュート空振り。これを浦和MF小泉佳穂が拾うと、酒井が最後尾だった神戸は一気にカウンターを食らった。酒井はなんとか小泉に追いついたものの、浦和FWキャスパー・ユンカーがフォローして独走になった。GKとの1対1でユンカーは小泉にラストパスを出す余裕を見せ、小泉が無人のゴールに蹴り込んで先制。今季、J2のFC琉球から加入してここまで中心的なプレーを見せている小泉だが、これが移籍後の初ゴールになった。
それでも神戸は前半22分、酒井のクロスからFWドウグラスがヘディングシュートを決めて同点に。この時に酒井が浦和サポーターに向けて指で口を閉じるポーズをしたことで場内が騒然となったが、浦和キックオフでの再開前にDF槙野智章が主審に許可を得てサポーターのところへ向かって声を掛ける場面もあった。
ゴールが必要な神戸がアグレッシブな攻撃を見せる一方、背後には大きなスペースが残る展開に。そして前半アディショナルタイム、神戸の攻撃を止めたところから浦和DF宇賀神友弥が最終ライン背後へロングボールを蹴り込むと、神戸DF小林友希に走り勝ったユンカーが、GKとの1対1で冷静なループシュート。デンマーク人ストライカーが決定力を見せつけ、浦和が2-1のリードで折り返した。
後半に入っても、神戸が攻勢に出て浦和が背後のスペースを狙う基本的な構図は変わらず。そのままのスコアで時間が流れていった後半32分、神戸はペナルティーエリアすぐ外の左サイドよりの位置でフリーキックを獲得。これを元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタがゴール右隅に蹴り込み、2-2の同点となった。
これにより、残り時間はこのままスコアが動かなければ突破の浦和と、1点取れば逆転できる神戸の激しい戦いになった。それでも浦和が2戦トータルの1点リードを守り切って試合終了。2019年以来のルヴァン杯ベスト8入りを果たし、9月以降にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場チームも交えて行われるプライムステージ(準々決勝以上)に進出した。
(FOOTBALL ZONE編集部)