「U-24日本は上質なユニット」と英記者が絶賛、“本物の脅威”と称えた選手は?
グループとしてのパフォーマンスはクオリティーを高めている
久保が君臨する日本はまたしても圧勝した。これはメダルの予感なのか、それとも単に対戦相手のレベルが予行演習に相応しくないほどに脆弱だったのか……。サポーターは頭を悩ませるかもしれない。
その答えを知るには、もはや本大会のキックオフを待つしかない。だが、グループとしてのパフォーマンスはクオリティーを高めている。そして、メダル以外の結末は失望と日本は考えるべきだろう。
ガーナも粉砕し、ジャマイカは一切の脅威を示さなかった。日本は吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航を加えて、上質なユニットとなった。
堂安律も酒井とのコンビにより強力なアタッカーとして機能し、右サイドで本物の脅威となっている。森保監督は三笘薫か相馬勇紀、どちらを先発させるべきか、ジレンマを感じているかもしれない。
だが、主役の座は決まっている。久保だ。日本は大会前の期待値が高い場合、悲惨な結末を迎える過去がある。2013年のコンフェデレーションズ杯で見事なプレーを見せた日本代表は1年後のブラジル・ワールドカップで散々な結果となった。
今回のチームは高みを目指せるポテンシャルを持っている。国内のファンの期待値を超越するのか? 1968年のメキシコ五輪の偉業をも超えることもできるのか?
53年ぶりとなるメダル獲得が現実のものにならないとは、誰に言えようか。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。