「一流の人物だ」 ベルギー代表FWルカク、得点後の振る舞いに海外メディア賛辞
ロシア戦で先制点奪取後、試合中に昏倒したMFエリクセンへメッセージ
今大会のチーム初ゴールは、倒れたチームメイトへささげる重要な得点となった。ベルギー代表FWロメル・ルカク(インテル)は現地時間12日に行われた欧州選手権(EURO)のロシア戦の前半10分に先制ゴールをマークすると、試合中に倒れて病院へ救急搬送されたデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンへ「愛してる」とメッセージを送った。
大会2日目を迎えたEUROだが、2試合目(日本時間深夜1時キックオフ)のデンマーク対フィンランドの一戦では重大なアクシデントが発生。前半40分過ぎにデンマーク代表のエリクセンが前触れもなく倒れ、ピッチ上で胸骨圧迫による心肺蘇生法が行われるなどスタジアムは騒然となった。エリクセンは四方を囲われた状態のまま運び出され、病院へ救急搬送された。
その後、UEFAからエリクセンの意識が回復したことが発表された。試合は長時間中断されていたが日本時間深夜3時30分に再開され、フィンランドが1-0で勝利を収めている。
そして予定通り開催された第3試合(日本時間4時キックオフ)のベルギー対ロシア戦では前半10分、エリクセンとインテルでチームメイトのベルギー代表FWルカクが相手のクリアミスを拾って先制ゴールをマークした。ルカクは得点直後に中継のカメラの元に走り、「クリス、クリス、アイラブユー(愛してる)」と一命を取り留めた同僚に向けてメッセージを送った。
米スポーツ専門放送局「ESPN」のサッカー専門ツイッターアカウント「ESPN FC」はルカクのこの振る舞いについて「一流の人物だ」と賛辞を送った。今季11シーズンぶりにセリエAを制したインテルを支えた2人の強い絆を感じさせるワンシーンとなった。
なお、ルカクは後半43分にもこの試合2ゴール目を決めて、ベルギーの3-0勝利に大きく貢献した。