デンマーク代表MFエリクセンが昏倒… EURO試合中に騒然、病院へ搬送後に容体は安定
フィンランド戦の前半43分に突如転倒、心肺蘇生措置が取られ意識は回復
欧州選手権(EURO)の大会2日目となった現地時間12日のデンマーク対フィンランドの一戦で、最悪の状況すら想定される事態が起こった。デンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンが、試合中に昏倒してピッチ上で心肺蘇生法を実施される事態になった。
前評判の高かったデンマークが初出場のフィンランドに対して優勢に進めていた試合の前半43分、左サイドで味方のスローインを受けようとしたエリクセンが突如として倒れた。ほんの数秒前まで首を振って周囲の状況を確認しており、何の前触れもなかった。
すぐさまチームドクターやメディカルスタッフが呼ばれ、状況が確認されると、数分後には胸骨圧迫による心肺蘇生法が行われている場面が国際映像に映った。デンマークの選手たちが周囲を囲み、映像も引いて詳しい状況は映さなくなり、エリクセンが倒れてから約20分後に試合は中断。両チームの選手はピッチを離れ、エリクセンも周囲を覆われた状態でピッチから運び出された。
その後、欧州サッカー連盟(UEFA)と大会公式ツイッターは、エリクセンの容体について「病院に移送された。容体は安定している」と報告。デンマークサッカー協会も公式ツイッターで「エリクセンは意識を取り戻している」とした。
その後、両チームの選手たちが希望したことをUEFAが受け入れて試合は約1時間30分後に再開となり、エリクセンはMFマティアス・イェンセンと交代の扱いに。0-0の状況から前半アディショナルタイムを含めた残り5分間がプレーされた。
5分間のハーフタイムブレークを経て行われた後半は、デンマークが圧倒的に攻撃している中の同15分にフィンランドがFWジョエル・ポホヤンパロのヘディングシュートで先制。その後も攻め続けたデンマークだが同29分に訪れたPKのチャンスも生かせず試合は終了し、フィンランドが1-0で歴史的な勝利を飾った。
エリクセンは今季、所属のインテルでは特にシーズン後半戦で活躍。イタリア・セリエAの優勝に貢献して迎えたEUROだったが、思わぬアクシデントに見舞われてしまった。後遺症なども心配される中、まずは不安なく生活ができ、サッカーのできる健康な状態を取り戻すことを願いたい。