「ローマは汗もかかずに打ちのめした」

「ローマはお前ら相手に親善試合ぐらいの感じでプレーしていた。汗もかかずに打ちのめしたんだ。反撃もできなかった。バカみたいだ。20年間のサッカー生活でこんなロッカールームは見たことはない。反論してみろ！　議論がしたいぞ」

　FWカルロス・バッカのゴールで1点返したものの、無気力に見えるほどローマに翻弄されたミランの選手を前に、ブロッキ監督はひたすら痛罵したという。

　凋落続きの名門は監督交代でさらに状況は悪化している。かつてのミラン黄金時代で黒子役として偉大な選手たちとともに過ごしたブロッキ氏は、ロッカールームの闘志なき空気を見て怒りに震えていたようだ。

　「コリエレ・デロ・スポルト」紙によれば、惨敗を喫したこのローマ戦後に辞任を申し出る寸前だったというブロッキ監督。もはやチームとして崩壊状態となっているミランだが、指揮官に尊厳も根性もないと一刀両断された選手たちは、21日のセリエA5連覇中のユベントスとのイタリア杯決勝で、意地を見せることができるだろうか。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images