冗談それとも本気!? ミランのベルルスコーニ会長が現場介入を示唆「私の言う通りにしないなら……」

過去には監督を解任した実例も

 ACミランのシルビオ・ベルルスコーニ会長は、20日のユベントス戦の0-1の敗北を受けて現場介入を示唆した。イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」紙が報じている。
 久々の満員となったサンシーロスタジアムで迎えたイタリア王者との一戦でミランは惜敗を喫した。その試合後、会長は、スタジアムでサポーターに呼び止められたという。
「会長、もっとミラネッロに行かないと駄目ですよ。まだ足りないのでは」
 こう声を掛けられると、冗談交じりながら意味深に「イエス、だが、私の言う通りにしないなら……」と応じた。試合前日、ヘリコプターで練習場であるミラネッロに乗り付け、選手や、監督、スタッフと歓談した。「君たちはミランとイタリアの未来だ」と熱いメッセージで激励したが、セリエA3連覇中の王者に敗れると、いきなり現場介入を示唆するようになったのだ。
 記事によると、「シルビオ・ベルルスコーニのフレーズは深く分析する必要がある。過去にはその冗談の受け答え一つで監督を解任した例もある」とシャレにならない過去の暴君ぶりを指摘する。
 危険な上司を持ったフィリッポ・インザーギ監督はいかなる態度で臨むべきなのだろうか。記事では「もっと攻撃的な試合を期待していた。ボールポゼッションと勇気ある試合運びを。しかし、強い相手にはできない。謙虚さを持って臨む必要がある」と続き、インザーギ監督が用いた戦術の正統性を主張した。戦術以上に、個々の能力で1点差以上の差を見せつけられたユベントス戦で、前掛かりに攻勢に出るのは無謀というものだ。
 堅守速攻を貫いたインザーギ監督のアプローチは間違ってはいなかったが、会長の目にはそれが物足りなく映ったのだろう。今後も、名物オーナーの行動と、言動には注視が必要かもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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