なでしこジャパン、高倉監督も頭を悩ます「厳しい状況」の欠如 最終選考の鍵は?
ウクライナに8-0で大勝 高倉監督「厳しい試合でなければ出てこない要素がある」
なでしこジャパン(日本女子代表)は10日、国際親善試合ウクライナ戦を行い、8-0で勝利した。4月に2試合を行った国際親善試合でも大差での勝利となっているだけに、高倉麻子監督は「厳しい試合のなかでどんなプレーができるかという、厳しい試合でなければ出てこない要素があると思う」と、悩みを口にした。
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来月に開幕する東京五輪を目指す日本は、新型コロナウイルスの影響が世界中で大きく表れているなか、2020年3月を最後に約1年間国際試合のない時期を過ごした。そして、4月にパラグアイ、パナマと対戦し、いずれも7-0で勝利。そして、この日のウクライナ戦では8-0と大差がついた。
高倉監督はこのウクライナ戦と13日の国際親善試合メキシコ戦で、東京五輪の最終メンバー18人への絞り込みを行う必要がある。危惧されるのは、敵陣に押し込んだ時間が非常に長い、ほぼハーフコートの試合が3試合続いていることで、選手選考において必要な要素をプレーからくみ取る場面が少ないのではないかということだ。
実際に、ウクライナを率いるナタリア・ジンチェンコ監督が試合後に「あまりにも技術が違い過ぎる。なぜ私たちを呼んだのか疑問に思うくらい違った。開始15分くらいで私たちの選手が意識を失うほど大変だったようだ。そういう意味では、選手たちには感謝したい」と話すほど、対戦相手から見ても差のある試合になった。
そのうえで、ジンチェンコ監督は「私たちがなでしこと試合をして何かをしようとしたが、何ができたかできないかはすぐに判断できない。目的の一つはしっかり守ってカウンターだったが、この時間帯にこの暑さの中で試合をする意味は分からない。5日間くらい、この暑さの後遺症と戦うだろう。この暑さの中、この時間帯に私たちを呼んで試合をしようとする目的がよく分からなかった」と、マッチメークに疑問を呈した。