柴崎岳、レガネス1年目をスペイン人記者が“総括” 「大きな武器の一つになった」

スペインの通信社「EFE通信」のカルロス・マテオス・ヒル記者【写真: 高橋智行】
スペインの通信社「EFE通信」のカルロス・マテオス・ヒル記者【写真: 高橋智行】

1部昇格を逃し来季は不透明、レガネスは「経済的に厳しい状況になる」

 柴崎については「ガクは最初、 “チーム・ガリタノ” にフィットするのに苦しんだと思うが、最終的にレギュラーの座を勝ち取っていたので、シーズン終盤に怪我で彼の姿を見られなかったのは残念だった。彼がいるかどうかで状況が大きく変わったかは分からないが、彼はガリタノにとって大きな武器の一つになったのは間違いないだろうからね」と、プレーオフを2試合とも欠場したことを嘆いた。

 柴崎の来季については「ガクは非常に有能な選手だと思うし、フィジカルコンディションと調子を上げ、最終的にガリタノを納得させていたので、来季、新しい監督が来たとしても良い形でスタートを切れると思う。彼は優れた選手であり、レガネスにとって大いに役立つと思う」と称賛しつつも、「しかしレガネスが来季、どのようなプロジェクトで臨むのか様子を見る必要があるだろう。なぜなら来季も2部を戦うことになったので経済的に厳しい状況になるからね。メンバー変更が必須になるし、それは避けることができないだろう。そのためガクが来季もレガネスでプレーを続けるかどうか、様子を見る必要があるだろうね」とチームの予算低下により、柴崎を維持できるかどうかが分からない状況になる可能性があることを指摘した。

 監督交代で苦しい時期を過ごすことはあったが、シーズン全体を見てみるとコンスタントに出場していた柴崎。しかし終盤に怪我でチームを離脱し、その後レガネスにとって最も重要な1部昇格プレーオフを戦うことができなかったため、今季を消化不良で終えることになった。レガネスとの契約を2年残すなか、来季の去就について今後の動向を見守りたい。

(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)



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高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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